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「TAKE 14」ユニ少年の期待に応えて…前髪イメチェン久保建英のW杯後ソシエダ初戦「ゴールへの気迫+守備」を撮った〈写真多数〉
posted2023/01/05 17:00
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
メッシが悲願のトロフィーを掲げたカタールワールドカップ決勝の死闘から2週間弱、束の間のサッカーのない日々が過ぎ、そしてサッカーが戻ってきた。ラ・リーガ中断明け最初のマッチデイとなる第15節が、年末の12月29、30、31日に行われた。日本代表である久保建英所属のレアル・ソシエダが、ホームにオサスナを迎えた一戦を写真とともに振り返る。
「TAKEユニフォーム」姿の少年サポも
この一戦は31日、16時15分キックオフ。
晴天の下、最高気温19度、最低気温も15度ほど。半袖ユニ姿のファンも見られ、2022年の最後をサッカーで〆ようとスタジアムへ向かうたくさんのサポーターにまざって、会場を目指した。
その中には「14番 TAKE」ユニホームの少年サポーターの姿も見つけられた。もちろん少年以外のサポーターの姿も。
久保はカタールW杯後の親善試合ではベンチ入りしたものの出場がなかったが、この日は先発出場となった。キックオフ前のアップから選手入場までを久保を中心に撮影した。
前髪に入れたメッシュが表すのは心機一転だろうか――すでにリーガモードに入った精悍な顔つきの久保の姿が印象についた。またキックオフ直前には、「サッカーの王様」の愛称でも知られ、12月29日に亡くなったペレの追悼が行われた。
前半、ソシエダでの久保にとっては珍しく右サイドに入った。奇しくもプレシーズンの対オサスナ戦で右サイドで先発した久保は、相対した相手ベテランDFフアンクルスに手を焼く姿があった。
しかしその後シーズンに入ると、久保は中央やフォワードもこなしつつ、左サイドを主戦場としている。そしてこの日の久保からは、シーズン頭に老獪なDFに苦戦した面影は見当たらなかった。
フアンクルスに加えてビジャレアル時代の同僚モイ・ゴメス、さらには左WBマヌ・サンチェス等を出し抜いて、積極的にゲームに関与した。
前半22分には久保→メンデス→久保→メンデスのパス交換から、ボックス内に侵入したメンデスが倒れこみながら先制点を奪う。久保のアシストかと思われたが、最後のパスがディフェンスのクリアと判断されアシストの記録にはならなかった。とはいえ直接的にゴールに関与したプレーだった。
特筆すべき「守備面の献身性」を間近で撮った
特筆すべきは、前半における久保の守備面での献身性か。
4-3-3の右ウイングに入った久保は、攻撃時にはサイドに開いて幅を作る動きを見せた。そして守備時には、相対するオサスナの左サイドをけん制しつつも、ピッチ中央付近、状況によっては逆サイドまでボールを追いかけた。
それはレンズ越し同一画角に、左サイドに入るアリチョウと右サイドの久保が映り込むほどだった。