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「浅田真央さんを目標に…」島田麻央14歳が4回転ジャンプを武器にジュニアの女王に! それでもトリプルアクセルにこだわる理由
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2022/12/15 11:02
ジュニアGPファイナルで4回転ジャンプを決め、205.54点の高スコアで優勝した島田麻央
「シニアに上がるまでの時間が延びたので、トリプルアクセルの次は、4回転の種類をもう少し増やしていきたいです。まずは世界ジュニア選手権の連覇や、2024年のユース五輪を目指して、そのあとシニアの4年間は色々な試合で優勝して、それで(2030年五輪の)選考会で選ばれるようにしたいと思います」
パーフェクトな演技と14歳とは思えない落ち着き
迎えたトリノでのジュニアGPファイナル。ショートはパーフェクトの演技で首位発進すると「演技を思い切り楽しめました。フリーでは、アクセルと4回転があるので、2本揃えることが目標です」と力強く語った。
フリーは、濱田コーチから「挑戦者なので守らずにどんどん攻めていく演技を」と言って送り出された。
「順位よりも、自分が満足いく演技をしたいという緊張感がありました。やはり1本目はどうしても緊張感があります」
そう語る島田。冒頭のトリプルアクセルでステップアウトしたが、すぐに切り替えると、4回転トウループを着氷した。
「2年前から、トリプルアクセルと4回転を試合で挑戦するようになって、2つのジャンプよりも、むしろそれ以外のジャンプで失敗したら勝てないという試合をたくさん経験してきました。そういった経験があったので、アクセルを失敗したときは悔しかったんですけど、ミスを引きずらないように、と切り替えることが出来たと思います」
その後はパーフェクト。14歳とは思えない落ち着きだった。
中盤のコレオシークエンスでは、円を一周描く、長いスパイラルを気持ちよさそうに滑る。4回転が決まった時と同じくらいの歓声が沸き起こった。
「浅田真央さんにあこがれているので、真央さんの振り付けをしたローリー(・ニコル)さんに振り付けしてもらいたいな、と思ってお願いしたプログラムです。長いスパイラルはローリーさんのアイデアで、私が一番気に入っている場所です」