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アンジェラ佐藤「実は食べ放題の店が11軒も出禁に」47歳になった“大食い女王”が明かす驚きの健康法「たくさん食べたほうが逆に太らない」
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph byShiro Miyake
posted2022/11/30 11:02
大食い番組から『水曜日のダウンタウン』などのバラエティでも活躍するアンジェラ佐藤
「私の顎力は大食い界でもワンツーを争う」
アンジェラはこの大会で初出場ながら、菅原らとともに準決勝に進出。ここで彼女は自身の意外な“大食いのポテンシャル”に気づくことになる。
「実は私の顎力は大食い界でもワンツーを争うくらい強いらしいんです。放送ではカットされたのですが、この大会のときに噛む力を測るテストがあって。当時一番強かった選手でも2桁の数値だったのに、私は3桁もあったんです。
硬い食材が得意なようで、4回戦に勝ち残ったのもバーベキュー対決でした。ランプ肉が串刺しになっているのですが、皆さんは串から外してカットして食べるという戦法を取っている中、私はそのまま噛みちぎることができて(笑)」
アンジェラはこの試合から半年後の『元祖!大食い王決定戦』男女混合戦でグランドスラム優勝を達成。翌年の女王戦で一度引退するも、2013年の同大会で2度目のグランドスラム優勝を果たし、4代目爆食女王の称号を手に入れる。
「実は食べ放題の店が11軒も出禁になっている」
昨年夏の『最強大食い女王決定戦2021』では菅原に次ぐ2位に入ったアンジェラ。デビューから13年が経つ今も、トップクラスの実力を保つためにはどんな調整法が必要なのか。
「最低でも大会2カ月前からトレーニングを始めます。まずはバイキングに行って首の後ろに脂汗をかくまで食べ続ける。食べる前後で体重を測るようにして、一食で8.5kg以上の増量を目標に食べています。食べ合わせは皆さんの食事と変わらないと思います。最初に野菜、次に肉類、ご飯系、麺類とバランスを意識していますね。
本当は一つの食材を食べ続けるのが一番鍛えられるんです。例えば試合前は餃子だけをひたすら食べ続けるような。でもキャリアを重ねるほど、同じものを食べ続ける苦痛が蓄積されて、食べること自体が嫌になってしまう。私自身『今日もトレーニングか……』と憂鬱になることもあります。元々は食べることが好きで大食いを始めたので、食べるのが怖いという気持ちを、本来の『食を愛している』という気持ちに戻すために、バイキングでは色んな食材を食べるようにしているんです」
アンジェラにとってバイキング会場は、さしずめトレーニングルームといったところだろうか。ただ、飲食店側からすれば、食べ放題といえども一人でこれだけ食べられては採算が取れなくなるはずだ。「ただでさえコロナ不況で飲食業界が大変な中、それでも沢山食べる私を受け入れてくれるお店には本当に頭が上がらず、申し訳なさとの感謝の気持ちでいっぱいなんです」と前置きしつつ、アンジェラは苦笑いしながらこう打ち明ける。
「実は札幌市内だけで食べ放題の店が11軒も出禁になっているんです。ちょうど先日も友人ととある中華のオーダーバイキングに行って、そこは2時間で3980円の食べ放題だったのですが、お店の人に単品計算してもらったら3万5000円分も食べていたみたいで(笑)」