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大橋未歩「エゴサ、4種類でしちゃうんですよ」人気フリーアナウンサーが悩み、考えた“誹謗中傷問題”「私のことを嫌いな人もいる状況が健全」
posted2022/12/10 11:03
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Keiji Ishikawa
SNSが普及し、webのニュースの大抵にコメント欄があり、誰もが自在に書き込める現在。SNSで何かメッセージを記せばそれに対するリプライが寄せられ、webニュースにもコメントが並ぶ。中には、どう見ても「責任を持つ」とは無縁な言葉がひしめいていることも珍しくない。そうした誹謗中傷は、スポーツの世界でも大きな問題となり、アスリートが声をあげる場面も増えてきた。動じない、とするアスリートもいるが、やはり多くのアスリートはそこでダメージを受ける。
大橋未歩もまた、誹謗中傷に値する言葉をぶつけられてきた1人だ。
「(誹謗中傷は)顔を出して仕事をしている人にも顔を出していない人にもある、このSNS社会で全員が経験していることだと思うんですけれども。悪口を言ってしまう人たちはストレスか、たぶん幸せではないから、そういうことを書いてしまうんだと思います。そういう社会なんだろうなって思いますね」
4つの言葉で“エゴサーチ”
そして言葉を続ける。
「エゴサ(エゴサーチ)、絶対しちゃうので。4種類でしちゃうんですよ、『大橋未歩』『大橋アナ』『大橋さん』『ミホミホ』。もう、網羅(笑)」
誹謗中傷レベルの言葉を目にすれば、
「(動揺することは)あります、あります。そういうのを見たはじめの頃は、母に電話したりしていましたね」
その中で、自分なりに対応する方法を見出していったという。
「気持ちの整理の仕方としては2つあります。1つは、テレビ東京時代、報道番組のプロデューサーから『サイレントマジョリティーを想像しろ』と言われたのがとても大きいですね。書かれたコメントというのは視覚化されているのでとても大きく感じるかもしれないけれども、本来はその奥に何も声を上げていない大多数がいるんだ、そういう存在がいることを想像しろ、ということですね。
もう1つは、家族だったり友人であったり、1人でも自分のことを応援してくれる人がいるのであれば、そちらを信じていればいいだけの話。悪口の方を信じたり、悪口を言っている人たちの存在が応援してくれる人たちの存在を上回るのはナンセンスだと思っています」