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プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
「林下詩美は強い。そのイメージを取り戻したい」王座陥落から1年弱…“カッコいい女”はスターダムの頂に返り咲けるのか《特別グラビア》
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2022/11/17 11:03
刀羅ナツコとの再戦を経て「完全復活」へと歩みを進める林下詩美。11月19日、朱里が持つ赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)に挑む
11月20日には有明アリーナでの新日本プロレスとの合同興行で、その棚橋とタッグを組み、後藤洋央紀、舞華組と戦うことも決まっている。
「赤いベルトの場合は『やりたい』と言われたら、できる限りは相手の覚悟を汲み取って受けてきた。でも、IWGPに挑むには“成し遂げてきたこと”も大事になるのかな、と。もし私がIWGP王者になったら、相手を絞って、何かで結果を残した人に挑戦権が渡るベルトにしたい」
プライベートは「やばい生活」も、スイッチが入ると…
プロレスのことになると言葉が熱を帯びる林下だが、プライベートに話が及ぶと「つまんない生活ですよ」と自虐的に苦笑した。
「家でお酒飲んで、寝て、たまに遊び行って……。ごく普通の生活です。お酒はコークハイですね。甘いものしか飲めなくて。大抵は家で一人飲みです。つまみも家にあるもので適当に。やることもないし、しょうがないから飲むか、と理由をつけて(笑)。溜まっちゃった試合の動画を見たりしていますね。大きい試合なら相手のも見ます。基本、引きこもりですから。考えたらやばい生活していますね(笑)」
林下が“プロレスラー・林下詩美”である時間は意外と短いようだ。
「いつも試合直前までリラックスしてます。入場前、みんなに『行ってきまーす!』って言ったところで変身スイッチ。緊張しながら幕を開けて、カッコよく入場して、リングでドカンとカマして。試合が終わったらリストバンドとか外しながら戻ってきて、コメントして……。ここまでが林下詩美ですかね。着替えたらアドレナリンが切れて、体が痛くなってきて帰る、という(笑)。オフは夕方まで家で寝てます」
ファンの前で“誰よりもカッコいいプロレスラー”であろうとするからこそ、スイッチが切れたときの反動はことのほか大きいらしい。それだけ、リングでのパフォーマンスに全力を注いでいる証なのかもしれない。