グラビアで決めていたこと「露出はお尻まで」

――グラビアの内容もプロレス同様、どんどん過激さを求められるものですよね。

工藤　それはほんとに感謝してるんですけど、FMWの方針として荒井社長からは、「嫌なものは無理強いさせない」と言われていました。私が「嫌だ」と言ったことを、強制的に「やってください」というのはなかったです。写真集でも、「露出はここまでしかできない」って言ったら、それを基準に話を進めてくださいました。苦手は苦手なんですけど、自分の意に反したことがあったり、現場に行ったら「？」ということが写真集ではありがちですけど、私の場合は度を越えたことはなかったかな。

――もうけた「基準」は、どのようなもので。

工藤　写真集だから、やっぱりすごい説得されるわけですよ。その歩み寄りというか、詰め寄りがあっても、私は「（バスト）トップは絶対見せたくない」と。ヘアヌード写真集がたくさん出ていた時代だったけど、私はそんなことは考えられないから、「それじゃあ、うしろまで」と。

――「お尻まで」と？

工藤　そうです。そこが限界。もちろん出さないに越したことはないけど、「そこまでが限界です」っていう話をして、1冊目が終わったら、2冊目はさらにその上の要求が来るんですけど、それは全部拒んで。出版社側からの意向はあるんですけど、「そこまで見せるなら、もうやらない」っていう話はしてたので。

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出版社からの度重なる説得に…

――「でも、そこをなんとか！」という強い説得はありませんでしたか。

工藤　ありました（笑）。荒井さんも最終的には、「一応、向こうはこう言ってるよ」って少しは出版社側に立った説得をするんですけど、「嫌」って。「わかった。それじゃあ、向こうにはそう言っとくね」ってわかってもらえた。

――出版社は、「最後だから」「引退記念だから」という口説き文句で粘ってきたんじゃないですか。

工藤　そうですね（笑）。でも、突っぱねました。私のなかでは、ヒップというのも大きな歩み寄りだったんですけどね。もちろん写真集ですから、普通に服を着て撮るだけではダメだろうというのはわかっていますし、いろんな写真集を並べられるんですよ、レベル1からレベル3まで。「この限界を超えたさらなる露出はこれ」と、実際に用意されるんですよ。

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