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ヤクルト山田哲人、シリーズ2戦5三振も高津監督は3番起用に迷いなし…WBCイチローに通じる起死回生「まあ打ちますよ、そのうち…」
posted2022/10/24 20:00
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Hideki Sugiyama
まさかまさかの土壇場の9回に飛び出したヤクルトの代打・内山壮真捕手の同点スリーラン。その一打で延長戦にもつれ込んだ日本シリーズ第2戦は、5時間3分の激闘の末に引き分けに終わった。
試合後の両軍ベンチ。勝利目前で追いつかれたオリックスナインの足取りは鉛をぶら下げている様に重かった。そして追いついたヤクルトベンチは歓喜に沸き、一塁ベンチからスタンド前を通ってクラブハウスへと引き上げるナインには笑顔が溢れている。
ただ、その中で一人、足取りが重そうに見えたのが山田哲人内野手の後ろ姿だった。
山田哲人、まさかの4打数4三振スタート
2試合を終わって9打数無安打。第1戦では1回の第1打席にオリックス先発の山本由伸投手に3球三振を喫すると、第2打席も4球で三振。第3打席は2-2から3番手右腕の本田仁海投手の152㎞のストレートに空振り三振に倒れ、7回には阿部翔太投手に2球で追い込まれると最後はスプリットでまたも3球三振に倒れた。
まさかの4打数4三振のシリーズスタート。
そして6度の打席が回ってきた第2戦でも、第1打席にフルカウントから四球を選んで出塁はしたものの、第2打席に空振り三振を喫すると、5回1死一塁の第3打席は山﨑颯一郎投手の151㎞のストレートに遊ゴロ併殺打。その後の3打席も三邪飛に中飛、そして延長11回の第6打席は一塁へのファウルフライと依然、ノーヒットだ。
タイミングがとれず、打てそうな雰囲気がまるでない。そんな打席の連続でアウトの山を築いた2試合だった。