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ドラフト抽選「くじ引く人」はどう決める? 天中殺、競馬の強さ、就任直後の新監督…あの“通算勝ち星7位”の名将は「通算10連敗」だった 

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岡野誠

岡野誠Makoto Okano

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posted2022/10/20 11:07

ドラフト抽選「くじ引く人」はどう決める? 天中殺、競馬の強さ、就任直後の新監督…あの“通算勝ち星7位”の名将は「通算10連敗」だった<Number Web> photograph by JIJI PRESS

天に運を任せるしかないと思われる『ドラフト抽選』に“持っている男”や“持っていない男”は存在するのだろうか?(写真は2019年ドラフト会議)

 真中監督と同じような勘違いは2005年のオリックス・中村勝広GMも起こしている。大阪桐蔭の150キロ左腕・辻内崇伸を巨人と競合し、コミッショナー事務局の印を見て“当たりくじ”と思った中村GMは右手を上げてガッツポーズ。辻内は会見で「イチロー選手もいらっしゃったし、そんなチームでプレーできるのはうれしい」と語った。

 しかし、退任の決まっていた巨人・堀内恒夫監督が当たりだったと発覚。再び会見を開いた辻内は「小さいころから巨人ファンだったのでうれしい」と素直に笑った。

 中村GMは「何かが押してあれば当たりという感覚やった」と納得のいかない様子だったが、外れ1位の岡田貴弘は5年目にT-岡田と改名し、ホームラン王を獲得。今季まで204本塁打を積み上げている。大きな期待を背負って入団した辻内は1軍登板なしのまま、2013年限りで引退した。当時は堀内監督が“持っている男”のように見えたが、二転三転して逆の結果になった。

 ただし、確率的には『外れ1位』より『本命1位』のほうが活躍の可能性は高く、くじを当てるに越したことはない。そのため、各球団は最善策を取ろうとする。一体、何を基準に抽選者を決めているのだろうか。

「交渉権獲得=当たり」とは言い切れない

 1983年、南海ホークスは穴吹義雄監督に大役を任せる予定だったが、『天中殺』に当たると判明。2週間ほど前に就任した泉谷一夫代表が「競馬で勝負勘を養っている」という理由で代行を務めた。しかし、1位の小野和義をはじめ、4回の抽選で3回失敗。会議を終えると、〈僕は天中殺より悪かったのでは……。とにかくナガーイ1日でした〉(1983年11月23日付・日刊スポーツ 大阪版)と落胆していた。ドラフト当日の同紙では抽選予定者の運勢が占われており、穴吹監督は〈クジ運最強日。大きなかけをする程幸運あり〉と書かれていた。『天中殺』を気にしなければ、違う結果が出たのだろうか。

 だが、ホークスにとって、このドラフトは大成功だった。

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