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ダルビッシュや大谷もレベルアップした最新メソッド「ピッチデザイン」、個人で受けたら果たしてお値段は?《中高生も受け入れ中》
text by
熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph byNEXT BASE
posted2022/10/20 17:01
アスリートラボの動作解析や提案は野球が中心で、ピッチングだけでなくバッティングに関するメニューもある
◆ピッチングアセスメント 10,000円
体組成を高度に計測し、フォーム全体の動画を撮影。ラプソードを用いて球速、回転数、変化量を計測し、これらのデータに基づき、投手としての能力を評価する。
◆ピッチデザイン 30,000円
ラプソードとハイスピードカメラを使い、映像とデータによる即時フィードバックを行ないながら投球練習を行なう。球質の改善や向上だけではなく、新しい球種の獲得や配球戦略をアドバイスする。
◆ピッチングバイオメカニクス 90,000円
世界最高技術のモーションキャプチャシステムを用いて、「力学的エネルギー」をコンセプトにした動作解析を実施。投球動作中のエネルギーロス局面や肘に作用するストレスを評価して、球速や球質、投球フォームの改善、肘の故障リスクの判定、パフォーマンス向上のためのトレーニングの提案を行なう。
これらの料金が安いと思うか、高いと思うかは人それぞれだが、プロ同等のプログラムを受けられることを考えれば、決して高くはないだろう。
なおアスリートラボには学生向けの割引やセット割引があり、これらを利用すればピッチングバイオメカニクスも半額以下の44,000円で受けられる。
能力を最大限引き出す「ピッチデザイン」
ちなみに最高額のピッチングバイオメカニクスとは、身体中に約40個の赤外線反射マーカーを貼って投球を行なうプログラム。肘がどれだけ曲がっていたかといったシンプルな分析から、身体全体で生まれた運動エネルギーがどれだけボールに伝わっているかまでわかるという。
森本氏が補足する。
「エネルギー全体の10%しかボールに伝わっていないとしたら、90%はどこで失われているのか。そういうところまでわかります。例えば踏み出した脚の膝がつぶれる、肘が下がる、リリース時に指が伸びてしまう、こうした現象が起きるとエネルギーをロスすることがわかっているので、どこをどう修正すればいいのか具体的にアドバイスすることができるわけです」