「1・4」追悼大会でアントニオ猪木の闘魂を継承するのは誰なのか？ 32年前、東京ドームで「1、2、3、ダーッ！」が生まれた日

　新日本プロレスは来年1月4日に行われる恒例の東京ドーム大会をアントニオ猪木追悼大会とすることを決定し、『闘魂よ、永遠に』というサブタイトルを発表した。

　10月10日、両国国技館では、10月1日に亡くなった猪木さんへの追悼10カウント・ゴングが打ち鳴らされた。リング上には遺影を手にした坂口征二相談役と、長くリングアナを務めていた田中ケロの姿があった。棚橋弘至やオカダ・カズチカら、選手たちがリングの周りに並んだ。

10月10日、両国国技館のリングに立つ坂口征二と田中ケロ

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　ゴングが鳴り終わると、ケロちゃんが「赤コーナー、燃える闘魂、190センチ、105キロ、アントニオ猪木！」とコールした。そして『炎のファイター ～INOKI BOM-BA-YE～』が静かに流れ、場内は温かい拍手に包まれた。

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　もう猪木の試合を生で観戦したファンの数は少なくなっている。それでも、赤い闘魂マフラーを会場内で目にすることができた。

オカダ・カズチカが夢見た猪木との試合

　セミファイナルに登場したオカダ・カズチカはこの日、今夏の『G1 CLIMAX』で負けた巨漢のジョナに勝利した。オカダは赤いガウンでリングに上がった。猪木技こそ繰り出さなかったが、ピンチにも猪木のように拳を握りしめて立ち上がり、レインメーカーで決着をつけると、一瞬、天を仰いだ。そして、若き日の猪木の、両手を広げたあの撮影用のファイティングポーズを披露した。

アントニオ猪木のファイティングポーズを披露したオカダ・カズチカ

　メインイベントではIWGP世界ヘビー級王者ジェイ・ホワイトがタマ・トンガを倒して、ジェイが王者として「1・4」のオカダの相手に正式に決まった。オカダはリングに上がると、気持ちよく演説していたジェイからマイクを奪った。

「元気ですか！『元気があれば何でもできる』って（猪木さんは）言ってましたけれども、10月1日、日本中が元気じゃなくなりました。猪木さんが亡くなったってことはさ、ジェイ。ひとつの時代が終わったってことだよ。これからの時代を、誰が引っ張っていくかって、それを来年の東京ドームで決めようぜ」

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