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「オオタニの球は予測不能」、プホルス先生「これほど楽しいものは…」 大谷翔平へ超一流メジャーリーガーからの絶賛〈W規定到達〉
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNanae Suzuki
posted2022/10/06 11:02
投げては規定投球回到達、打っては34本塁打。2022年の大谷翔平はさらなる進化を見せた
2021シーズンは大谷らとの熾烈なホームランキング争いを繰り広げた末、48本塁打で自身初となるタイトル獲得を成し遂げた。昨季オールスターでもタティスJr.らとともに大谷とコミュニケーションを取る姿が見受けられた。その時の大谷の“神対応”について、こう話していたことがある。
「どう話しかけていいか分からなかったけど、(写真撮影をしたいと)伝えたら『もちろん』と言ってくれた」
その写真は母国ドミニカ共和国の「自宅の壁に飾ってある」とも語っている。2021年に熾烈なホームラン王争いを繰り広げた2人は、2023年もそれぞれ特大のアーチをかけるとともに、にこやかに一塁ベース上で談笑するのだろう。
プホルスが語った「逆方向への打撃意識」
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<名言4>
打撃練習でも試合でも、常に逆方向への打撃を意識した方がいい。君にはそれができる。
(アルバート・プホルス/NumberWeb 2022年9月27日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/854750
◇解説◇
大谷にとってメジャーでの“初めての先生”的存在として知られるのが、プホルスである。アメリカ挑戦1年目の2018年、開幕直前のタイミングで大谷は当時エンゼルスに所属していたプホルスの「ヒールダウン打法」を参考にして、ルーキーイヤーからの大活躍につなげた。
そんなプホルスは、大谷の大活躍を予言したことがある。それは2021年春のことだ。前年の大谷は短縮シーズンにあって打率.190、7本塁打と苦しんだものの、オフを経て好調だったオープン戦での活躍を受けて、こう話していた。
「彼はボールを引っ張って飛ばすだけでなく、逆方向へも大きく飛ばすことができる。彼は自分がボールを飛ばしたい方向へ自由に飛ばすことができるんだ。見ていてこれほど楽しいものはない。今季が楽しみだ」
超一流の眼力を発揮したプホルスだが――1年後の2022年、現役ラストイヤーと定めた中で、とんでもない活躍を見せた。
オールスターゲームのホームランダービーに“レジェンド枠”として登場し、後半戦に入るとアーチを量産。42歳ながら打率.270、24本塁打68打点。通算ホームラン数をMLB史上4位となる「703」にまで伸ばすなど、引退が惜しくなるほどのスラッガーぶりを見せつけた。
ちなみに大谷は、プホルスと自主トレで初めて練習をともにした日について「一緒に練習をやらせてもらったときには緊張したんですけれど、そういう選手と一緒のチームでやれるのは光栄なことと思います」と語っていた。超一流からの称賛と助言を自分の頭で消化することで、さらなる進化を果たしたのかもしれない。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。