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「名前付きでお尻のアップの写真を上げられて…」女子陸上選手の“性的画像”告発にJOCも動いた「私たちも大会で何度も悔しい思いをしてきた」 

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鎌田理沙(共同通信)

鎌田理沙(共同通信)Risa Kamata

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posted2022/09/25 11:03

「名前付きでお尻のアップの写真を上げられて…」女子陸上選手の“性的画像”告発にJOCも動いた「私たちも大会で何度も悔しい思いをしてきた」<Number Web> photograph by Getty Images

女子陸上選手たちの告発に日本陸連、JOCが動き出すことになった。その起点となった選手たちの思いとは

「JOCの事務局長の方に話をしたら、日本陸連だけでなく他の競技団体でもあることと認識しているので、報告にきてくださいと。JOC担当の弁護士も含めて、数名で話を聞いていきましょうと。スポーツを愚弄する問題だ。常に陸上の世界でも袋小路に入ってしまい、立件できない。会場でもそれらしい人を捕まえることはあっても、警察に受け渡すこともできない状態の中で悶々としていたわけで、中学校、高校、学連の大会で何度も悔しい思いをしてきた。今回陸上の世界だけでなく、JOCの方に話していくというのは日本陸連として東京五輪前に一歩踏み出したという受け止めです。JOCからも「今後は被害にあっている競技団体の状況を聞きながらやっていきましょう」という話を、昨日お伺いしました」

卑猥な撮影、投稿を何と名付けるべきか

 日本の競技団体を束ねるJOCが、日本陸連の被害報告を受けて正式に対策に乗り出すということだ。そして風間事務局長もこの件を報道するであろう共同通信に対し、日本陸連として場を設け、言葉を整えて取材に応えた形だった。

 次に話題はアスリートが受けている会場での隠し撮りは、「盗撮」と言えるのかという疑問に移った。

「性的な意図をもった撮影。卑猥な撮影行為、掲載行為......。いまひとつ言葉にインパクトがない。なかなか盗撮というと、いかにもスカートの中をこっそり撮影するみたいなイメージがありますね」と工藤弁護士。

 風間事務局長は「場合によっては普通の写真に対して卑猥な言葉を加えたり、写真に体液を付けたものをネットに載せたりするということをする。選手の顔が分かるように載せてみたいな、これは盗撮ではないんですよね」と困惑気味に意見を述べた。

「広く尊厳を害する行為ですよね。それはスポーツ選手の尊厳というより、一個人の尊厳ですよね。スポーツ選手だから目立つからというだけで、もはやスポーツ選手への特別な何かという問題でもなくて」と工藤弁護士は言葉に力を込めた。

 確かにその通りで、厳密に言うとアスリートが受けているのは盗撮被害ではなく、迷惑な撮影ハラスメントだ。この卑劣さを読者の人にも分かりやすく、正しく伝えるには、何か別の表現を考えなければいけない。宿題がまた一つ残った。

<#3へ続く>

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#3に続く
「レオタードがルールで決められている以上、刑事事件化は難しい」競技団体が苦慮する“性的画像”対策「観客席からの撮影を禁止したケースも」

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