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大谷翔平がエンゼルス資産価値「3000億円」の最大のカギだった…球団売却でもオーナーが“大谷を手放さない”本当の理由「莫大な営業利益」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2022/08/27 11:03
エンゼルスの球団売却を受け、再燃する大谷の去就問題。その裏では、さまざまな思惑がうごめいていた
大谷はこのままエンゼルスの将来を背負うのか?
昨季最終登板となった9月26日に大谷は言った。
「ヒリヒリするような9月を過ごしたい」
この言葉は今でもひとり歩きしているが、真意はトレード志願ではなかった。6年連続の負け越しが決定し、フラストレーションはあるか? という報道陣の問いにこう答えたものだった。省略せずにもう一度伝える。
「うん、ありますね、やっぱり。もっともっと楽しいというか、ヒリヒリするような9月を過ごしたいですし、クラブハウスの中もね、そういう会話であふれるような9月になるのを願っていますし、来年以降そうなるように頑張りたいと思います」
エンゼルスを強化してほしいと願望を込めた言葉。同時に「エンゼルスに残りたいか」と聞かれると、こう言った。
「そうですね、まぁ。もちろんファンの人も好きですし、球団自体の雰囲気も好きではあるので。ただ、それ以上に勝ちたいという気持ちの方が強いですし、プレーヤーとしてはそれのほうが正しいんじゃないかなと思っています」
エンゼルスへの愛着を口にしながらも、球団として正しい方向に進まなければ、自らFA移籍する覚悟はある。複雑な思いが入り混じった言葉だった。
新たなるオーナーは就任後、大谷が納得する“道”を用意できるのか。その“道”が示されれば、大谷はトラウトとともにエンゼルスの将来を背負うのか。今、大谷は何を思うのか……。残された時間は多くない。
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