甲子園の風BACK NUMBER
「自分たちはそんなすごい選手じゃない」大阪桐蔭は優勝候補なのになぜ驕らない? スター不在の新チームを変えた“三遊間の大声合戦”
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2022/08/14 06:02
大阪桐蔭の三遊間コンビを組む伊藤櫂人(右)と鈴木塁。小学校時代から対戦経験があり、共に切磋琢磨してきた。
「この夏の甲子園は応援があるし、お客さんも入るので、その中でプレーできるのは楽しみです。応援に負けないくらい、大きな声を出していきたいと思います」
大会前、そう抱負を語っていた伊藤は10日の旭川大高戦で「初戦の難しさ」を痛感したチームを救う勝ち越しのソロホームランを放った。府大会7試合でチームトップの5割の打率を残している鈴木も堅実な攻守で初戦突破に貢献している。
声だけではなく、戦力としてもキーマンである2人は、これまでの取材でも常に「自分たちはそんなすごい選手じゃない」と口にしてきた。優勝候補として視線を浴びる中でも、驕らず堅実に、そして泥臭くなりながら勝利への執念を見せている。
三遊間の気概ある声こそが、“常勝軍団”の要素のひとつとなっていることは間違いない。
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