オリンピックへの道BACK NUMBER
全日本5連覇を遂げた卓球界の天才。
21歳の水谷が持つ“驚異的な自信”。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byKeisuke Koito/PHOTO KISHIMOTO
posted2011/02/03 10:30
昨年からトレーニング機材を部屋に持ち込み筋力強化に励み、心理学の本も読み始めたという水谷隼。5連覇達成後に「卓球で1番大切なのは自信」と語った
打倒中国に最も近い日本の星は五輪でのメダルを誓う。
水谷には、「誰よりも練習している」という自負がある。
青森山田中学・高校時代の恩師である吉田安夫総監督も、「これほど練習熱心な選手はいない」とほめちぎっていたという。
もちろん、水谷を育てた環境のおかげというのもあるだろう。
小学生の頃は、両親の熱心なバックアップでトレーニングに励み、青森山田時代は充実した施設の中、切磋琢磨して腕を磨いた。中学時代には、日本卓球協会のプロジェクトによって、ドイツに留学している。才能、努力、環境がそろったからこその順調な歩みではないか。
卓球と言えば、中国勢が世界を席巻し続ける。
その壁を破るのではないか。
「オリンピックでメダルを」
そう誓う水谷に、期待を寄せたくなる。