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YouTubeで異例の“470万再生超”…麻雀プロ・内川幸太郎が今明かす、Mリーグ史に残る“あの役満放銃”「それでも僕は西を切ると思う」 

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曹宇鉉

曹宇鉉Uhyon Cho

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2022/07/28 11:01

YouTubeで異例の“470万再生超”…麻雀プロ・内川幸太郎が今明かす、Mリーグ史に残る“あの役満放銃”「それでも僕は西を切ると思う」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

KADOKAWAサクラナイツのメンバーとして、Mリーグ制覇を成し遂げた人気Mリーガーの内川幸太郎

大きすぎた反響「なんだか一発屋芸人みたいだな(笑)」

――しかし放銃に至るまでのドラマと、ガックリとうなだれる内川プロの姿が視聴者の心を揺さぶり、あの一局はMリーグ屈指の名場面となりました。公式YouTubeで公開された動画も470万回以上の再生回数を記録しています。

内川 こんなに反響があるとは、まったく想像もしていませんでした。ファンの方からは温かい声ばかりでしたし、同業者にもたくさんイジっていただいて、本当にありがたかったです。放銃ではなく、自分が役満をアガって注目してもらえるのが一番いいんですけどね(笑)。あと、チームメイトで大先輩の沢崎誠さんが、控室に戻った直後に「これでもうなんでも切れるな」と声をかけてくれたんです。その言葉にすごく救われました。

――結果的に放銃がきっかけで大和証券のCMにも起用され、今年4月にはMリーグのポップアップストアに例の「西」が飾られるという……。

内川 2年以上も前のことなのに、いまだにゲスト対局に行くと西で待つ人がいたり、「西を持った姿で写真撮ってください」ってお願いされたり……。なんだかちょっと一発屋芸人みたいだなと思います(笑)。でも、いつか黒沢さんに西単騎でやり返したいですね。まずはリーチ・七対子の3200点あたりで、10分の1くらい返してもらって(笑)。

去年、名残惜しそうに見つめた優勝シャーレ

――創立1年目を4位で終えたサクラナイツは、翌2020-21シーズンから堀慎吾プロが加入し、準優勝を果たします。内川プロの個人成績も全30選手中2位と大活躍。チームが優勝を逃した直後、名残惜しそうに微笑みながらシャーレを見つめる姿が印象的でした。

内川 もちろん負けた直後なので、ものすごく悔しかったですよ。それでも結果は変えられませんし、たくさんの方が見てくれているので仏頂面はできないじゃないですか(笑)。悔しさを噛み締めながら「取れなかったなぁ、来年待ってろよ」と心の中で唱えていました。

――その悔しさが2021-22シーズンの優勝につながったわけですね。あらためて、勝因はどこにあったと思いますか?

内川 まず一番大事なのは、毎年しっかりとファイナルに進むこと。発足当時から森井巧監督ともよく話をしていたんですが、8チームのレギュラーシーズンから6チームに絞られるセミファイナル、4チームで争うファイナルまで勝ち残り、すべての試合に出ることを最低限のノルマにすれば、自然と優勝のチャンスも出てくるだろうと。加えて昨シーズンは、沢崎さんのご病気(原発性骨髄線維症)による離脱もあって、「このメンバーで優勝したい」という強い気持ちが随所に表れていたと思います。

【次ページ】 内川の決意「僕は攻める方を選びたい」

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