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「もう全然食べられないけど、いいですか?」“大食いを諦めた”ジャイアント白田43歳がそれでもバラエティで愛されるワケ「最初は抵抗もあった」 

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荘司結有

荘司結有Yu Shoji

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photograph byShiro Miyake

posted2022/07/27 11:00

「もう全然食べられないけど、いいですか?」“大食いを諦めた”ジャイアント白田43歳がそれでもバラエティで愛されるワケ「最初は抵抗もあった」<Number Web> photograph by Shiro Miyake

現在はバラエティでも人気のジャイアント白田。“食べられないキャラ”はいかに誕生したのか?

「もう全然食べられないけど、それでもいいですか?」

 そんな“食べられない白田”を登用し続けているのが「水曜日のダウンタウン」だ。

 中でも2018年にオンエアされた「テレビに食べ物が映ったら同じもの食わなきゃいけない生活、フードファイターなら24時間ギリ達成できる説」は、新たな白田の一面を見せた。企画では早朝4時から24時間、テレビを視聴して、番組に食べ物が登場したら、同じ食べ物が目の前に用意される。それをひたすら食べ続けるというものだ。

 地上波6局のうち、魔女菅原やアンジェラ佐藤など、現役大食い選手がそれぞれの局を担当する中、白田はフジテレビを担当したのだが、誰よりも少ない食べ物9品、飲み物7品を完食して早々にリタイアしてしまう。

「めちゃくちゃしんどかったですよ……。実はオファーが来た段階で『もう全然食べられないけどそれでもいいですか?』と伝えてはいたんです。ダウンタウンさんには色々といじってもらってね。逆にありがたかったですよ(笑)」

 食事の品数を超える17本のタバコを次々と吸い、目の前の食事に手を付けない姿は話題を呼んだ。ダウンタウンの松本人志からは「2年くらい前から『アイツを干せ』と言っているんですけど……」といじられる始末。この企画で白田の“食べられないキャラ”は確立したように思える。

『水ダウ』印象深い企画は「大食いミックスルール」

 ダウンタウンと白田の交流は「水ダウ」以前に放送されていたバラエティ番組「リンカーン」にさかのぼる。大食い企画にとどまらず、「人間ローションボウリング大会」など数々のコーナーに出演した。

「人間ボウリングは自分の身体にローションを塗って、レーンを滑ってピンを倒すんです(笑)。それ以外にも、芸人100人くらい集めて回転寿司を食い尽くすという企画もあって。芸人とプロレスラーがギブアップすると、最後に大食いチームが呼ばれるんです。そういうチャレンジ系の企画で何回か面識もあって、ダウンタウンさんからしても『白田、適当にイジってもいけるやろ』と思われているんでしょうね(笑)」

 そんな縁もあり、「水ダウ」でも数々の大食い企画に参加してきた白田。一番印象深い企画を尋ねると「大食いミックスルール」だそう。番組恒例のいわば“異種格闘技戦”だが、記念すべき第1弾となる2015年の「大食い×柔道」に出演した。

 この企画は大食いのジャイアント白田と柔道家の篠原信一がそれぞれの競技で交互に争うというもの。ルールは柔道で一本をとれば「一本」、大食いは巻き寿司を1本食べるにつき「一本」とする。大食いと柔道各1分30秒の計3分を1ラウンドとして3回勝負で行われ、より多く「一本」を取った方が勝ちとされた。

「オファーが来た時は『なに言ってるんだ?』と思いましたけど、いざ収録が終わったら『こりゃおもしろいぞ』とめっちゃ手応えを感じたんですよね。スタッフさんたちも『とんでもない企画を発明した!』って大盛りあがり(笑)。ミックスルール企画はすごく思い入れがあるので、その後も頑張ろう、いっぱい食べようというモチベーションでやってきましたね」

【次ページ】 食べられない姿「最初はむちゃくちゃ抵抗がありました」

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#ジャイアント白田
#篠原信一

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