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《単独インタビュー》「絶対に走って力を証明したい」低迷するホンダで奮闘の中上貴晶が、MotoGPシート喪失報道の渦中で明かした本音 

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遠藤智

遠藤智Satoshi Endo

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posted2022/07/19 06:00

《単独インタビュー》「絶対に走って力を証明したい」低迷するホンダで奮闘の中上貴晶が、MotoGPシート喪失報道の渦中で明かした本音<Number Web> photograph by Satoshi Endo

今季のマシンの難しさ、クラッシュの真相、シート争いのライバルと目される小椋藍への思いなどを、中上は率直に語った

 20年はアレックス・マルケスが2度の表彰台に立ち、ホンダは「表彰台なし」というピンチを脱した。21年は復帰したマルク・マルケスが3勝を挙げたが、その後は怪我や転倒で欠場が続いた。今年は開幕戦カタールGPでポル・エスパルガロが3位表彰台に立ったが、マルク・マルケスは表彰台に上れないまま、第8戦イタリアGP後に不調の原因のひとつとされる右腕の再手術を決断して戦列を離れた。22年型RC213Vに改善の芽が見えないなら、このタイミングで身体を万全に戻そうと考えたのだろう。

「いまのMotoGPクラスは本当にレベルが高く、0.1秒で大きく順位が変わる。一緒に走っていて、ドゥカティとアプリリアが頭ひとつリードしている感じ。特にアプリリアはすごく乗りやすそうで、一緒に走っていても挙動の変化が少ない。

サマーブレイクのアップデートに期待

 ホンダの厳しい状況は続いているけど、この5週間の夏休みでホンダはアップデートしてくると思うし、シルバーストーンには何かが投入されるはず。来年のためにも、シーズン後半はRC213Vを表彰台を争える状態にしたい。マルクがいないので、自分がホンダをひっぱっていきたい。来年、マルクが復活し、いまスズキにいる(ジョアン・)ミルと(アレックス・)リンスが噂通りホンダに加入するなら、僕も絶対に走って自分の力を証明したい」

 来季は今年限りでMotoGPを撤退するスズキから、ジョアン・ミルがポル・エスパルガロに代わってレプソル・ホンダに加入、アレックス・リンスがアレックス・マルケスに代わってLCRホンダに加入すると報じられている。ホンダの陣容は大きく変わることになるが、これまで何度もバトルを繰り広げてきた二人のライダーと「同じバイクで勝負したい」と中上は力強く語った。

 第9戦カタルーニャGPで、スタート直後にフランチェスコ・バニャイアとリンスを巻き込む多重クラッシュを引き起こし、中上は多くの非難にさらされた。そして、万全な体調ではないなか復帰した第10戦ドイツGPでは、転倒リタイアに終わった。このレースでホンダは1982年以来、40年ぶりにノーポイントという歴史的大敗を喫した。

 常勝を誇ったホンダがどん底を味わうシーズン。中上にとっても「こんなはずではなかった」というシーズンとなったが、後半戦はどう展開していくのだろうか。このインタビューを行った7月上旬、9月の日本GPのチケットが発売された。中上の応援席は、あっという間に売り切れたのだそうだ。

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