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大谷翔平の電話アドバイスで「臆せず日本に行ける」「ショーヘイの実家の裏庭は…」元同僚・巨人シューメーカーが明かす“素顔と友情” 

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赤坂英一

赤坂英一Eiichi Akasaka

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photograph byNanae Suzuki/Hideki Sugiyama

posted2022/07/14 17:01

大谷翔平の電話アドバイスで「臆せず日本に行ける」「ショーヘイの実家の裏庭は…」元同僚・巨人シューメーカーが明かす“素顔と友情”<Number Web> photograph by Nanae Suzuki/Hideki Sugiyama

2018年の大谷翔平と、巨人に加入したシューメーカー。彼だけが知る大谷の素顔とは?

 ただし、投手としての勝負は4回2失点の大谷に、シューメーカーが5回無失点と貫禄勝ち。その4年後の'18年、大谷がエンゼルスに入団し、同僚として先発ローテーションを担った。開幕カードでシューメーカーが1勝目を挙げると、その翌日、大谷もメジャー初登板を初勝利で飾っている。

「翔平は明らかに変わっていました。見るからに身体が大きくなり、100マイルの速球に加え、90マイル以上のスプリットを投げる。あの球で打者をきりきり舞いさせるところは、一選手よりも一ファンとして楽しんで見ていたものです。試合前のフリー打撃でも、トラウトと一緒に花火の打ち上げ合戦みたいなパフォーマンスを見せてくれた。彼らのフリー打撃は、当時のチームメートみんなが楽しみにしていましたよ」

 やがて、大谷とは投手同士として助言や情報交換をするようになる。ともにスライダーやスプリットを持ち球にしていることもあり、ボールの握り、指を使ったボールの押し出し方をお互いに教え合った。機会を見つけては、トラウトら主力選手も交え、たびたび食事にも出かけている。

「ショーヘイが一度、故郷の話をしたことがあるんです」

 そんな大谷の打ち明け話の一つがいまも忘れられない、とシューメーカーは言う。

「翔平が一度、自分の故郷の話をしたことがあるんです。これも僕の記憶が間違っていなければ、翔平の実家の裏庭には、野生の猿が出ると言うんですよ。故郷はそんなところだったのかと、その話を聞いたときは驚いたな。僕も猿は好きだけどね」

 そう言って笑うシューメーカーと大谷の蜜月時代は'18年の1シーズンで終わった。ツインズにいた昨年4月、エンゼルス戦に登板予定で、打者・大谷と初めて対決するはずだったが、コロナ禍で中止になった。

「対戦したら、スピードの差を使い、緩急をつけて攻めようと考えていました。球種を変えるだけじゃなく、高低に内外角と、目先を変えて打ち取ろうと狙っていた」

 それから1年後、シューメーカーは大谷の母国でプレーすることになった。日本について助言してくれた大谷とはどんな人間なのか、最後に改めて印象を聞いた。

「翔平はいつも物静かなタイプで、とても謙虚な性格をしていますね。控えめな人柄はトラウトにもよく似ている。でも、そうした様子から、翔平が自分にすごい自信を持っていることが伝わってくるんですよ。嫌みな自信ではなく、静かな自信が」

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