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山本美憂のRIZIN再起戦、判定負けの真相とは? 勝者・大島沙緒里が「負けたと思った」MMAジャッジの難しさ 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byRIZIN FF Susumu Nagao

posted2022/07/13 11:04

山本美憂のRIZIN再起戦、判定負けの真相とは? 勝者・大島沙緒里が「負けたと思った」MMAジャッジの難しさ<Number Web> photograph by RIZIN FF Susumu Nagao

RIZIN沖縄大会、山本美憂と大島沙緒里の一戦は、ジャッジを悩ませる接戦となった

 試合後のリング上でアピールしたのは、柔道時代からの仲間(東海大学柔道部)でMMAでも同門(AACC)の本野美樹をRIZINに出してほしいということ。「本野と2人でRIZINで活躍できたら」と大島。49kgでの闘いは厳しいが、そこには目的もあるという。

「自分が勝つことによって、RIZINにも下の階級を作ってもらえればって。(沖縄大会に出場した)須田萌里選手、にっせー選手も下の階級。体が小さくても頑張っている選手はたくさんいるので。軽い階級ができたら。そのためにも自分が頑張ります」

僅差の判定、お互いに納得はしていない。けれども…

 何か自分よりも周りのために、という感じだ。それも性格なのだろう。試合に向けての日々、幼い双子の娘に我慢をさせてしまった、とも語っている。

「RIZINに出ると決まってから気持ちの余裕がなくて、子供に怒ってしまったりピリピリしているのが伝わってしまったと思います。いつもなら怒ってもそのあとケアするんですけど」

 リングで子供たちに祝福された時は本当に嬉しかったと大島。試合が終わって、アンパンマンの映画に連れていってあげたいと語ったところでようやく笑顔を見せた。

 この夏は夫、2018年に講道館杯全日本体重別選手権で優勝した大島優磨の試合が控えており、そのサポートも大事になる。

「私が総合(格闘技)を始めてから、成績が落ちていて。中学から全日本の強化選手だったのに。会社からも旦那のサポートをよろしくねと言われていたのに、逆になってしまって申し訳ない気持ちです。

 8月の試合は引退試合になってしまうかもしれない。自分ももっと柔道をやりたかったし、今でも柔道への想いがあります。旦那には“もういい”って思うくらい続けてほしい。全力でサポートします」

 つまり大島は「二児の母」で「アスリートの妻」で、なおかつ「日本屈指の女子MMAファイター」ということになる。サポートをする立場でありされる立場。前回の試合は優磨が出場した大会と同日だった。

 内面の葛藤も頑張りも、もちろん実力も「山本美憂が負けた相手」というだけで終わらせていいものではない。僅差の判定、お互いに納得はしていない。けれどもこの試合は「大島沙緒里が勝った試合」として記憶にとどめたい。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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