麻雀プロは「本当に愛すべき人種だと思います」

――ちなみに麻雀プロ同士の会話は、やはり麻雀が話題の中心なのでしょうか。

岡田　麻雀プロの多くは、たぶん麻雀のことくらいしか喋るネタがないんですよ（笑）。みんな麻雀に関しては無限に語っていられますが、それ以外のことに関しては、ちょっと浮世離れしている人も多い気がします（笑）。

――そうなんですか（笑）。

岡田　鈴木たろう（赤坂ドリブンズ）さんが、SMAPが解散した2年後くらいに「え？ SMAPって解散したの？」みたいなことを言っていましたから。チームメイトの堀慎吾さんも麻雀に関しては尊敬していますけど、うん……（笑）。いや、つまり結局みんな麻雀が大好きで、麻雀の話しかできないんです！ 本当に愛すべき人種だと思います。

――なるほど（笑）。SMAPといえば、岡田さんは木村拓哉さんとネットの番組で対局されたこともありましたよね。木村さんと萩原聖人さん、両方と麻雀を打ったことがある人ってあまりいないんじゃないか、と拝見していて思いました。

岡田　たしかに。でも、あの木村拓哉さんが番組で麻雀を打ってくれるというのは、それだけ麻雀に対するイメージが良くなったということなんだろうな、と少し嬉しくなりました。

「必死でもがいている人たちの姿が一番美しい」

――サクラナイツのMリーグ優勝のニュースも大きく報じられました。麻雀がより広い層に浸透して、時代が変わってきている、という手応えはありますか？

岡田　少なからずありますね。いまやMリーグや麻雀関連の話題がTwitterのトレンドに入る（※）ことも珍しくなくなってきましたから。私がプロになった5年前には想像もできなかったような状況です。

※取材の2日後、岡田プロは『麻雀最強戦2022 Mリーグスペシャルマッチ』で役満「国士無双十三面待ち」を和了し、優勝。ふたたびTwitterのトレンド入りを果たした。

――麻雀の面白さを伝えるために、岡田プロが特に意識していることがあれば教えていただけますか。

岡田　個人的には、そこまで特別に「ああしよう、こうしよう」と意識することはありませんね。各選手が一生懸命に打つことこそが“魅せる麻雀”だと思いますし、結局、勝つために必死でもがいている人たちの姿が一番美しいじゃないですか。勝負に全身全霊を尽くしているところを見てもらえたらきっと、麻雀の楽しさ、素晴らしさは自然に広がっていくのかなと考えています。＜後編へ続く＞

（撮影＝杉山拓也）

#2に続く

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