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人気Mリーガーが明かす麻雀界の“性差”と誹謗中傷問題…青学卒・岡田紗佳28歳「批判に耐えられなくなる時もあった。でも…」
posted2022/07/15 11:01
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by
Takuya Sugiyama
3シーズンにわたるMリーグでの戦いは、彼女にどんな成長をもたらしたのか。麻雀界における“女性プロ”の現在地や、「麻雀プロ、SNS論争問題」についても話を聞いた。(全2回の2回目/前編へ)
Mリーグ3シーズンを経て「間違いなく成長している」
――あらためて、2021-22シーズンの優勝おめでとうございます。Mリーグで3シーズン戦い抜いて、ご自身の成長についてはどう感じていますか?
岡田 Mリーグという大きな舞台で、麻雀プロのなかでも最上位クラスの相手と日常的に戦うことによって、メンタルも雀力もかなり伸びてきていると思います。やはり強い人たちの思考を聞くことができる、というのが大きいですね。2年目の2020-21シーズンよりも個人成績は落ちましたが、自分のなかでは「間違いなく成長しているな」という手応えを得ました。
――レギュラーシーズンではトップ1回と苦しみながらも、シーズン終盤からセミファイナル以降にかけて、内容に結果が伴ってきた、という印象がありました。
岡田 チームメイトの堀慎吾さんとの勉強会の成果として、昔より明確に打牌の選択肢は増えたんですが、そのぶんシーズン序盤は迷いが生じていて……。シーズン終盤は迷うことが少なくなり、多くの選択肢から正しいものを選べるようになってきた、という感覚がありました。堀さんには2020-21シーズンが始まる前から「今季はたぶん大変だよ」と言われていたので、今の私には必要な挫折だったのかもしれませんね。
――引き出しが増えたというか、地肩が強くなったというか。
岡田 そうですね。細かい判断をする局面が増えて、少しずつその精度が上がっていった、というイメージです。以前までは、ある意味で「まっすぐ打つだけ」みたいなスタイルだったんですけど、少しずつ柔軟性が出てきたのかなと思います。
「批判の声の大きさに耐えられなくなるときもあった」
――Mリーグ1年目は、特にメンタル面で大きな負担を感じていたそうですね。
岡田 過去にもいろいろな放送対局に出たことはあったんですが、Mリーグは個人戦ではなくチーム戦というのが大きな違いで、自分のミスがチームの負けに直結してしまう。あと単純に見ている人が圧倒的に多いので、批判の声の大きさに耐えられなくなるときもありました。