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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「俺、見る目があったなと(笑)」元日本ハム・西崎幸広が見た“11年目松本剛のブレイク”…清宮幸太郎は成長見えるも「まだまだ課題」
text by
元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph bySankei Shimbun
posted2022/06/23 11:02
西崎幸広氏が語る清宮幸太郎の成長と課題、そしてBIGBOSSの采配が球界に与えた影響とは
清宮幸太郎に見た「成長」と「課題」
――四番打者として期待されるのは、プロ5年目の清宮です。ここまで7本のホームランを放っていますが。
西崎 たしかにホームランを打ってはいますが、穴の多いバッターなので、ピッチャーからすれば失投さえなければ打ち取るのは難しくない。彼には、七番くらいでガツンといってほしい。クリーンナップを打ち取ったあとにピンチで清宮を打席に迎えたら、「ここで清宮が出てくるのかよ」と嫌な気持ちになるはずです。
彼のホームランシーンを見ると、手元までしっかり呼びこんで、パチンと軽く打ってますよね。そのあたりに成長が見えます。ボールを見極められるようになりました。ダイエット効果があったのかどうかはわかりません(笑)。
――その清宮に対して、5月は新庄監督の厳しいコメントが続きました。「一軍に残りたいという姿勢がまったく見えない。バットを出さない限り、一生結果は出ない」。5月25日のヤクルト戦でダブルスチールを失敗したときには「あんなミスをしていたら、一生、上に上がっていけないよ」と言われました。
西崎 ヤクルト戦では、中途半端な走塁をしたから監督が怒ったんでしょうね。「何やってんだ! 判断ミスだろ」と思ったはずですよ。特に守備と走塁にはこだわりが強いから。打撃以外でもまだまだ課題がありますね。
――新庄監督の采配についてはいかがでしょうか?
西崎 もっと斬新なことを仕掛けてくるかと思ったんですが、セオリー通りにやっていますね。「やるぞ、やるぞ」と見せかけておいて、定石通りに攻めるというのも、ひとつのやり方ですから。以前話を聞いたときには「何を考えてるかわからないのが俺でしょ」と言っていましたので、後半戦は驚くことをしてくれるかもしれません。「何をするのかわからない」のが新庄監督の最大の魅力です。
一方で、新庄監督のやり方が他球団にも影響を与えているんじゃないかと感じることがあります。