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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「俺、見る目があったなと(笑)」元日本ハム・西崎幸広が見た“11年目松本剛のブレイク”…清宮幸太郎は成長見えるも「まだまだ課題」
text by
元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph bySankei Shimbun
posted2022/06/23 11:02
西崎幸広氏が語る清宮幸太郎の成長と課題、そしてBIGBOSSの采配が球界に与えた影響とは
――一番を打ったり、四番に座ったりと、試合によって役割が違いますが、やりにくさはないのでしょうか?
西崎 打順はそれほど問題ないと思うんですが、大変なのは守備位置が一定じゃないこと。昨日はセカンドだったけど、今日はセンターというのはやりにくいと思います。球場や天候によって打球の切れ方も違いますし。ショートも固定できていないので、守備に対して神経を遣うことが多いんじゃないでしょうか? いろいろなことを試すのはいいのですが、そろそろ守備位置は固定してあげないと選手は大変だと思います。
――ピッチャーにとって、対戦するたびに打順が変わることはどんな影響がありますか?
西崎 僕の場合は、試合前に打順でのシミュレーションはしていませんでした。核になるバッターをどう打ち取るかを考えて、たとえば、「清宮幸太郎ならこう攻める、松本ならこうしよう」と、軸になる選手の対策を中心に考えていました。試合前にオーダーを見て、それを組み合わせるようにしていました。
日ハム打線の核は誰か?
――もし、いまのファイターズと対戦するなら、誰をマークしますか?
西崎 松本とプロ4年目の野村佑希ですね。たとえば、松本が一番打者で野村が五番で離れていたら対応が楽なんですよ。だけど、もしふたりの打順が近かったら厄介ですね。読売ジャイアンツの坂本勇人が復帰して岡本和真のあとを打ちましたが、ああいうのがいちばん嫌。ホームランバッターの岡本のあとに粘り強くて長打もある坂本が続くと、どうやって打ち取っていいか困るんです。ホームランバッターが続くのはそんなに嫌じゃないんですけどね。
――そのあたりのピッチャー心理を新庄監督は理解しているんでしょうか?
西崎 ピッチャー出身じゃないので、本当の意味ではわかっていないでしょうね。でも、そのためにピッチングコーチがいるわけですから、しっかり話をすればその問題は解消できるはずです。
――西崎さんが野村をマークする理由は?
西崎 もともと打力があり、故障さえなければ3割の打率を残すことができると思っています。ホームランバッターではないけど、欠点が少ない。彼を三番にして、ホームランを打てる大砲をそのあとに置きたいですね。