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《大瀬良3連敗、森下4連敗》投手起用に迷いあり!? 交流戦3年連続最下位の広島が自慢の強力先発陣を活かしきれない理由

posted2022/06/20 11:01

 
《大瀬良3連敗、森下4連敗》投手起用に迷いあり!? 交流戦3年連続最下位の広島が自慢の強力先発陣を活かしきれない理由<Number Web> photograph by KYODO

交流戦最後の登板となった6月3日のオリックス戦でも、チームを勝利に導けなかった大瀬良

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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 交流戦が終わり、17日からペナントレースが再開した。交流戦前後で大きくチーム状況が変わったのは、交流戦開催3年連続で最下位となった広島だろう。

 交流戦直前は1位ヤクルトに2.5ゲーム差の3位と、第1集団に位置した。だが現在は1位ヤクルトとは12.5ゲーム差も離され、4位に転落。最下位DeNAとのゲーム差は2。上位争いをしていたはずが、気づけば下位争いに明け暮れている(6月18 日時点。以下、記述のないデータは同様)。

 またも鬼門となったパ・リーグ球団との対戦を終え、再びセ・リーグ球団との戦いに戻った。

 だが、交流戦が明けても広島らしさは戻らない。リーグ戦再開初戦の17日ヤクルト戦は2−7で敗れ、翌18日ヤクルト戦も6−10。大瀬良大地、森下暢仁という2枚看板を立てて弾みをつけたかったところで、大きくつまずいた。

 打線の中軸を担った西川龍馬の離脱や4番ライアン・マクブルームの不振など野手陣も不安を抱えている。ただ、再び上位に押し上げるためには、先発陣の立て直しが不可欠である。

強力先発陣でも勝てないわけ

 今年、広島の最大の武器は「先発力」にある。

 大瀬良、森下、九里亜蓮の3本柱に、今季飛躍を見せる床田寛樹が4本目の柱に台頭した。交流戦を終えた時点で、1チーム4投手が規定投球回に到達しているのは、両リーグでも広島のみ。あと5イニングで規定投球回到達となる若い遠藤淳志もいる。

 さらに5月5日巨人戦で来日初登板初勝利した新外国人、ドリュー・アンダーソンもローテーションに定着した。

 交流戦で今季初先発初勝利を挙げた野村祐輔らも控えており、広島の先発陣は質、量ともにリーグ屈指と言える。交流戦までのクオリティースタート達成率(QS率)が物語る。

◆セ・リーグQS率(5月23日時点)

ヤクルト 52.3%
巨人   59.2%
広島   73.9%
中日   45.5%
DeNA  42.5%
阪神   55.3%

 先発陣の安定感があったからこそ、つなぎの攻撃ができ、不安を残す中継ぎ陣をカバーしながら白星を積み重ねることができた。

【次ページ】 鍵を握る先発のマネジメント

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