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シャフリヤールへの出資を即決! 山本昌が語るクラブ馬主の醍醐味と“走る馬の見抜き方”「血統や馬体も見ますが、特に重視しているのは…」
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byGetty Images/Naoya Sanuki
posted2022/06/18 11:03
山本昌さんが出資したシャフリヤールは国内外でGIを制し、募集価格の1億2000万円(一口300万円/全40口)をはるかに上回る賞金を稼いでいる
サンデーレーシングだけでなく社台レースホースの会員でもある山本さんは、重賞戦線で活躍したソーグリッタリング(2014年生まれ/31戦7勝)や2021年の金鯱賞を制したギベオン(2015年生まれ/24戦4勝)など、多くの活躍馬に出資。「3頭に1頭くらいはオープン馬になっていますね」という“高打率”を誇っている。
クラブ馬主ならではの「ちょうどいい距離感」とは?
もちろん活躍する出資馬ばかりではない。「デビューできなかった馬もいました」と明かしたように、怪我などのアクシデントもつきものだ。だからこそサラブレッドへの愛情や、関係者へのリスペクトはより大きくなっていったと山本さんは語る。
「僕自身も長くスポーツの世界にいましたからね。こうしてクラブ馬主になって、無事にレースに送り出すまでに関係者のみなさんがどれほど熱心に仕事をしているのか、あらためてよくわかりました。一生懸命に走ってくれるサラブレッドはもちろん、牧場や厩舎のスタッフの方々、調教師さん、乗ってくれるジョッキーの方には感謝しかないです」
プロ野球選手として長きにわたって活躍し、輝かしい功績を残した山本さん。プロ野球選手から馬主になった例として、ヴィルシーナやヴィブロス、シュヴァルグランを所有した佐々木主浩さんや、「リーゼント」の冠名でおなじみの横浜の三浦大輔監督が思い浮かぶが、山本さんは馬主資格を取得する考えはないのだろうか。
「もしチャンスがあれば……とは考えますけど、今は非常にいい距離感で楽しませてもらっているのでね(笑)。たくさん知り合いの方もできましたし、競馬のお仕事もいただけるようにもなりました。ただ、ありがたいことに野球の解説もありますし、頻繁に競馬場や牧場に行くのはまだ難しい。もちろん競馬は大好きですが、現時点ではこのくらいの距離感がちょうどいいのかな、と感じています」<#2「あるクラブ馬主のリアルな収支」へ続く>