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シャフリヤールへの出資を即決! 山本昌が語るクラブ馬主の醍醐味と“走る馬の見抜き方”「血統や馬体も見ますが、特に重視しているのは…」
posted2022/06/18 11:03
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by
Getty Images/Naoya Sanuki
シャフリヤールを見出した殿堂入り投手の相馬眼
「以前にも話したことがありますが、シャフリヤールはアルアインの全弟だから出資したわけではないんです。実際、サラブレッドとしてのタイプは全然違いますからね。ただ、最初に動画を見た瞬間から『これは素晴らしい馬だ』と。それくらい図抜けた動きをしていました」
プロ野球選手として通算219勝をあげ、2022年1月に野球殿堂入り(プレーヤー表彰)を果たした元中日の山本昌さんは、自身がクラブ馬主として出資したダービー馬・シャフリヤールの第一印象をそう語った。
「まあ僕もスポーツをやっていたのでね(笑)。クラブ馬主をはじめてから多くの募集馬を見てきましたし、運動神経の良し悪しというのは、人間と同じように映像を見ればなんとなくわかる部分もある。仕事柄、新幹線での移動時間が長いので、そういったタイミングでクラブから送られてくる映像をポータブルDVDプレーヤーで全頭チェックして、カタログに印を入れていくんです」
山本さんはシャフリヤールの全兄アルアインにも出資していた。当時はクラブ会員になって数年が経ち、馬の見方や選び方がわかってきた時期だったという。
「アルアインを初めて動画で見たときのことはよく覚えています。生まれは5月1日で少し遅く、1歳のころはまだ380kgくらいで小さかった。ただ大きく成長する余地を残していましたし、『5月生まれでこの動きならすごくいいな』と思いました」
その見立て通り、ディープインパクト産駒としては珍しい500kgを超える雄大な馬格に成長したアルアインは、2017年の皐月賞を制覇。その後も大舞台で堅実に走り続け、2019年の大阪杯でふたつ目のGIタイトルを手にした。