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<W杯E組>「ブンデス強豪在籍・市場価値56億円のスペイン代表MF」が語る、両国リーグの意外な違い「スペインの方がゴールさせないことに…」
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph byGetty Images
posted2022/06/13 11:01
スペイン代表でも存在感を放っているダニ・オルモ
「一言で言えば、モダンなサッカーをしていると思う。ただポゼッションするだけでなく、異なるスタイルでプレーできる。フレキシブルな戦い方で、相手の裏をかけるんだ」
天才戦術家ナーゲルスマンから学んだこととは
――ナーゲルスマンからは何を学びましたか?
「ユリアンは優れた戦術家で、既成概念にとらわれていない。僕もセンターFWで何度か起用されたからね。細部にこだわっており、常に新しいアイデアをくれる。相手が警戒していたとしても、その対応を上回る準備をしている監督だ」
――ナーゲルスマンはたくさんの原則を選手たちに教えることで有名です。どの原則が印象深かったですか?
「印象に残っているのは、試合中にシステム変更できる能力を重視していたことだ。3バックから4バック、もしくはその逆をスムーズにできなければならない。すでに移籍の交渉過程でナーゲルスマンと電話で話したとき、4-2-2-2と3-5-2のそれぞれのシステムにおいて、どんな動きをして欲しいか説明を受けていた。ただし、ユリアンのアイデアを試合で表現できるようになるには、一定の適応期間が必要だった。一晩でできることではないよ」
両監督とリーグの違いを端的に言うと?
――ルイス・エンリケとナーゲルスマンの違いは?
「2人の共通点は、どちらもサッカーにとりつかれていて、戦術的な積み上げをしっかりして、チームを段階的に成長させようとすることだ。試合の振り返りや次の対戦相手について、ビデオミーティングに時間をかけることも似ているね。
違いとしては、ルイス・エンリケの方がユリアンより練習を止めて説明する機会が少ない。ユリアンはピッチ上で戦術を説明するのを好むからね。また、ルイス・エンリケの方が選手たちをより多く走らせる印象がある」
――あなたはまだラ・リーガでプレーしたことはありませんが、昨夏にはバルセロナが獲得に乗り出しました。ブンデスリーガとラ・リーガの違いをどう見ていますか?