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《安田記念》3歳馬セリフォスが“史上2頭目の快挙”なるか?「マッチョになった」シュネルマイスター、“ベスト条件”のあの馬も侮れない
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKeiji Ishikawa
posted2022/06/04 11:01
のちにダービー馬となるドウデュースと競り合い2着となったセリフォス(昨年の朝日杯FS)
引いたのは5枠9番。内目の3番枠から出て2着に惜敗したマイルチャンピオンシップのあと、手塚調教師は「外目の12番枠からスムーズなレースをしたグランアレグリアと枠が逆だったらよかったんですけどね」と悔しそうに話していた。好枠を引いた今回は負けられない。
3歳馬セリフォス、“史上2頭目の快挙”なるか?
シュネルマイスターに次ぐ人気を集めるのは、若さと勢いのあるセリフォス(牡3歳、父ダイワメジャー、栗東・中内田充正厩舎)だろう。
新馬戦、新潟2歳ステークス、デイリー杯2歳ステークスと3連勝し、朝日杯フューチュリティステークスでは、ダービー馬ドウデュースから半馬身差の2着。それ以来となった前走のNHKマイルカップでは1番人気に支持されるも、コンマ3秒差の4着。ここは叩き2戦目となる。
グレード制が導入された1984年以降、安田記念に参戦した3歳馬は8頭。勝ったのは2011年のリアルインパクトしかいない。古馬の牡馬より4kg軽い54kgで出走できるのだが、古馬の壁は高い。
それでも、2歳時から大人びた雰囲気を漂わせ、早熟ではないのに完成度の高いこの馬なら、史上2頭目の快挙をやってのけるシーンは十分あり得る。
これら「二強」を追いかけるのは、ヴィクトリアマイルでソダシの2、3、5着だったファインルージュ(牝4歳、父キズナ、美浦・木村哲也厩舎)、レシステンシア(牝5歳、父ダイワメジャー、栗東・松下武士厩舎)、ソングライン(牝4歳、父キズナ、美浦・林徹厩舎)の牝馬勢か。