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「鳥海はチャラい」「いつも通りふざけてる」と言われたけど… 車いすバスケの異端児・鳥海連志が“緊張しないメンタル”を保てるワケ 

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鳥海連志

鳥海連志Renshi Chokai

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photograph byAlex Pantling/Getty Images

posted2022/06/03 17:01

「鳥海はチャラい」「いつも通りふざけてる」と言われたけど… 車いすバスケの異端児・鳥海連志が“緊張しないメンタル”を保てるワケ<Number Web> photograph by Alex Pantling/Getty Images

東京パラリンピックでの鳥海連志

 日本代表でメンタルトレーニングを担当する田中ウルヴェ京さんは、「メンタルトレーニングにおいて大切なのは、自分自身のことをよく知ること」と話していた。

 自分がどういう人間で、どんなときにイライラしたり落ち込んだりするのかを知っておけば、同じ状況に陥ったときに、「あ、今、イライラしてるな」と冷静に事実を受け止めることができるようになる。そしてその受け止めが感情に任せた行動を抑止し、いいパフォーマンスを発揮することにつながるのだそうだ。

「セルフ・トーク」という手法って?

 僕らは「セルフ・トーク」という手法でこれを身につけた。自分や他の選手のイライラした感情に気づいたとき、以下のようなことを自分自身と対話するのだ。

 ・なぜイライラしているのか
 ・誰に対してイライラしているのか
 ・イライラの感情はどうやったらプラスに変わるのか

 感情に任せたプレーをしてしまうと、冷静な判断ではないためミスにつながりやすかったり、審判にイライラすることになる。

 実生活なら、人に傲慢な態度をとる、暴言を吐く、物にあたるといったことになるだろうか。

 感情に任せて突っ走っても、いい結果は生まれない。

 これは、世の中のありとあらゆることに言えることだろう。

<#3につづく>

#3に続く
「年を重ねても、僕はきっと問題児のまま」「遅刻の常習犯」鳥海連志23歳、“いたずら者なスター”という新・パラアスリート像

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