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米国でも「岩手」が話題…花巻東出身、菊池雄星が語る“大谷翔平、佐々木朗希、麟太郎への思い”「恩師のご子息とこっちでやりたい(笑)」
posted2022/05/31 11:03
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
菊池雄星vs.大谷翔平。今季初の“花巻東高対決”を前に、エンゼルスのジョー・マドン監督はふたりが同郷で、同じ高校の卒業生であることを聞いた。すると68歳の知将は驚きの表情を浮かべた。
「それは知らなかった。素晴らしいことだ。出身地に関係なく、同じ故郷からメジャーリーガーになれることは本当に素晴らしい。球界にとっても故郷にとってもね。(対決は)素晴らしいストーリーになる。私は同じ高校の選手とメジャーでプレーする機会はなかったよ」
今季初対決は遊ゴロ、空振り三振、中飛。3打数無安打で3つ年上の菊池に軍配は上がった。昨季まで12打数4安打2本塁打、打率.333と打ち込まれていた後輩に一矢を報いた先輩は、謙虚な言葉を並べた。
「僕は投げるのに必死ですけど、見ている皆さんが楽しんでくださるならば、もっともっと高いレベルのピッチングが僕もできるように、そう思います」
米国でも“岩手県出身の一流選手”が話題に
佐々木朗希が完全試合を達成したことで、米国でも菊池、大谷、佐々木が同じ出身地であることは話題に上るようになった。なぜ岩手県からは超一流の野球選手が生まれるのか。そんな論議も出るようになった。
空気と水が澄んでいる、新鮮な魚もとれれば山の幸も豊富、美味しい牛肉もある。そんな恵まれた自然環境を説く人もいるが、菊池はこんな言葉を使った。
「花と同じなんです。陽の光、水を与え、『綺麗になれ』の思いを込めながらじっと見守る。そういう環境が綺麗な花を育てると聞いたことがあります。それと同じで、岩手の人たちは子供たちを温かく見守ってくれるんです。そういう土壌が影響しているのかもしれませんね」