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《オークス》ウォーターナビレラの「1番枠」は過去20年でまさかの…人気馬たちの“厳しいデータ”「桜花賞10着でもナミュールは…」
posted2022/05/21 11:02
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
舞台は、どの出走馬にとっても初体験のクラシックディスタンス。18頭の乙女たちによる過酷な女王決定戦、第83回オークス(5月22日、東京芝2400m、3歳牝馬GI)のスタートが近づいてきた。
オークスは“上位人気馬”が堅いレース
過去5年のオークスを振り返ると、ほぼ毎年、確たる主役がいた。
2017年はフランケル産駒の2歳女王で、桜花賞3着が唯一の敗戦だったソウルスターリング。18年は桜花賞を圧巻の末脚で制していたアーモンドアイ。19年はクロノジェネシスを僅かに上回る単勝の支持を得た、無敗のラヴズオンリーユー。20年は無敗のまま二冠目を獲りに来たデアリングタクト。そして去年は純白の女王ソダシ。
距離適性のなかったソダシが8着に敗れた以外は、1番人気に支持された馬が快勝している。
さらに5年遡って過去10年まで範囲をひろげても、1番人気は5勝2着2回3着1回、2番人気は1勝2着3回3着3回と、上位人気馬が堅実に走っている。
それはやはり、桜花賞出走組が7勝を含む12連対と、ほかの路線から来た馬たちを圧倒しているからだろう。気難しい3歳牝馬同士の戦いのわりに、勢力図が読みやすいレースと言える。
前置きが長くなったが、要は、桜花賞の上位馬からチェックしていけば、大きく間違った予想にはならないはずだ。
ルメールが騎乗するスターズオンアース
ということで、まずは桜花賞馬スターズオンアース(父ドゥラメンテ、美浦・高柳瑞樹厩舎)から見ていきたい。
先に抜け出したウォーターナビレラを鼻差で競り落とした桜花賞はキャリア6戦目。昨年10月の未勝利戦以来の2勝目だった。未勝利戦を勝ったあとは赤松賞3着、年明け初戦のフェアリーステークス2着、つづくクイーンカップも2着と勝ち切れないレースがつづいていたのだが、GI初挑戦となった桜花賞で、7番人気の低評価を吹き飛ばす、豪快な走りを見せた。