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「前例は僕がつくればいい」ロッテ・佐々木朗希の“歴史的な4月”…甲子園の興行主から白井球審まで、あまりの“規格外”に日本中がうろたえた
posted2022/05/02 06:02
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph by
KYODO
4月の「月刊スポーツ新聞時評」です。さてどの日の佐々木朗希から振り返ろう? それほど今月の活躍は歴史的なものでした。ちょっと見出しを並べてみます。
『令和の怪物 伝説の始まり 朗希 完全試合』(東京中日スポーツ・4月11日)
『完全のまま 朗希8回降りる なぜ?』(日刊スポーツ・4月18日)
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『朗希 球審に凄まれた』(スポニチ・4月25日)
どうでしょう。いかに前代未聞の3週間だったかがわかります。では完全試合達成(4月10日)の見出しからいこう。
『朗希 誰も見たことない!!「球史の怪物」 時代を超越した20歳右腕 最年少記録ずくめ!!』(スポニチ・4月11日)
日本では1994年以来の完全試合に加え、世界新記録の13連続奪三振&日本タイ記録の19奪三振。いろいろ読んだのですが「まだプロ14戦目」という事実に戦慄を覚えました。
さぁ次戦はどうなるか。対戦相手は北海道日本ハムファイターズ。東スポは一面で『今週対決 新庄 雨乞い作戦?』ときた(4月13日付)。ビッグボスもここまでネタにされてしまうとは。しかし現実は東スポを上回った。
『朗希 大偉業幻 新たな伝説 2戦連続完全目前で降板』(デイリースポーツ・4月18日)
まさかの史上初の2試合連続完全試合? 日本中がザワザワしたが、球数が102球に達したので9回はマウンドに上がらなかった。
幻の2試合連続完封試合にみんなが納得
この交代は論争にならないのでは? と直後から思った。千葉ロッテのブレない育成方針をあの場でも確認できたからだ。担当記者による次の見解もあった。
《入団時に球団が作り上げた“朗希育成マニュアル”にブレはない。(略)無理をさせずにじっくり土台を作り、羽ばたかせる球団の育成方針が結果として表れ始めたと言える。》(『必然の交代 ブレない育成方針』スポーツ報知・4月18日)
さてここで3年前の春に戻ろう(※私が「佐々木朗希スクラップ帳」を作りはじめた頃です)。
4月に新元号が発表されるや3年生になったばかりの大船渡高の佐々木は、日本の高校生で初の163kmを出した。各球団スカウトは「こんなの見たことない。大谷よりも衝撃的」(楽天)、「スカウト人生で一番」(巨人)と驚いた。こうして「令和の怪物」報道は始まった。