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タイトルホルダーが悲願の天皇賞・春(GI)制覇なるか? 相棒・横山和生が明かした手応え「必要以上にテンションが上がる事もなく…」
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph byPhotostud
posted2022/04/29 06:02
前走・日経賞(GII)を見事に制したタイトルホルダーと横山和生
日経賞の時は「次を踏まえた状態」だった
こうして迎えたのが前走の日経賞(GII)だった。単勝は1.6倍。見せ場を作った有馬記念の内容から、鞍上も「負けられない」という気持ちだったのでは、と問うともどかしそうに口を開いた。
「期待されていたのは分かっていたし、当然、勝たなければいけないという思いはありました。ただ、栗田調教師からも『次(天皇賞)を踏まえた状態』と言われていたし、正直『どこまで出来るかな?』という気持ちがなかったわけではありません。天皇賞につながる競馬をした上で結果も残せれば、という思いで臨みました」
結果は堂々の逃げ切り勝ち。これを受けて鞍上が続ける。
「次に活かせる競馬をした上で、勝つ事も出来ました。最高の結果になりました」
明かした状態「必要以上にテンションが上がる事もなく…」
こうして理想的な形で改めて大舞台に臨む。27日の早朝には、美浦トレーニング・センターで最終追い切りに騎乗。手応えを次のように語った。
「1週前にも乗せてもらい日経賞前に感じた課題点を確認しながら乗る事が出来ました。その上での最終追い切りも良かったです。ここまでは不安点なく来ています」
課題点が何だったのかを具体的に伺うと「走り方とかテンションとか……」と答えた後、更に続けた。
「必要以上にテンションが上がる事もなく、落ち着いていて良い雰囲気です」
出走馬中唯一のGIホースとして迎えるこの天皇賞・春では、当然有力視されるだろう。受けて立つくらいの気持ちでいるのかと思いきや、それにはかぶりを振って答える。
「タイトルホルダーは確かに出走馬中唯一のGIホースかもしれません。だけど、僕自身はまだGIを勝っていないので、挑戦者というつもりで臨みます。この大きな舞台でタイトルホルダーにいかに気持ち良くゴール板を迎えてもらえるかを考えながら乗りたいです」