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大谷翔平とメッツの主砲アロンソは似ている? 今年のホームランダービーでは「2連覇男vsア・リーグMVP」夢の対決が実現するか
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph byGetty Images
posted2022/04/26 17:01
今季はここまで3本の本塁打を放っている大谷翔平
アロンソと大谷は似ている?
アロンソ対大谷――。
興味深いのは、たとえば各選手の詳細な数値が記載されていることで有名なBaseball-Reference.comの大谷のページの「Similar Batters=類似打者」欄のトップに「Pete Alonso (958.3)」と書かれていることだろう。当たり前の話だが、アロンソのページの同欄には、「Shohei Ohtani(958.3)」と書かれている。
類似打者とは、野球における統計分析学=セイバーメトリクスの教祖ビル・ジェームズが1980年代の半ばに自著で発表した、ポイント制で打者の類似性を見出す一つの比較対象法である。
年齢やメジャー歴には関係なく、20試合プレーしたり、75打数することで1ポイントが変動し、得点なら10点毎、安打なら15安打、二塁打は5本、三塁打は4本、本塁打は2本ごとにポイントが変動していくらしく、大谷とアロンソは共に958.3ポイントで、それに続くのが939.3ポイントのフランミル・レイエス(ガーディアンズ)、934.6ポイントのルーク・ボイト(パドレス)となっている。
レイエスはパドレスとガーディアンズでプレーした2019年に自己最多の37本塁打を記録。一方のボイトは、パンデミック下で公式戦が60試合に大幅短縮された2020年、当時所属していたヤンキースで56試合に出場して22本塁打を記録し、同年のア・リーグ本塁打王になった長距離砲だ。
大谷ともっとも類似している打者とされるアロンソは前述のとおり、2019年、ガーディアンズ(当時インディアンス)の地元クリーブランドで行われたオールスターゲームのホームランダービーで、新人としては史上3人目の優勝を果たしている。
大谷とホームラン王を争ったゲレーロJr.
だが実は、同年のホームランダービーでもっとも注目されたのはアロンソではなく、アロンソ以上に大谷と因縁のある選手だった。
昨季、大谷と激しいホームラン王争いをし、結果的にア・リーグMVPをも争ったブルージェイズのウラディミール・ゲレーロJr.である。