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大谷翔平は“104年ぶり”の2桁勝利&2桁本塁打できるのか? エンゼルス悲願のプレーオフ進出のカギは「投手・大谷」の活躍
posted2022/04/14 17:01
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
Getty Images
たかが1試合なのだけれど、「エンゼルスはまた、『投手・大谷』の無駄使いをしてしまったなぁ」と思った人は多かったのではないか。
4月7日、地元アナハイムで行われた開幕戦。1対3というスコアだけ見れば接戦だが、打者がクリエイト=創造したと言える走者は、4安打1四球の5人のみ。8安打3四球で11人のアストロズの半分以下だ。そのアストロズとて、スコアリング・ポジション=得点機に走者を置いた時は10打数1安打で、試合終盤の3番ブレグマンと4番アルバレスの連続本塁打がなければ、チーム残塁8が際立っていたところだが、ベースボールとはそういうゲームである。
10回打席に立って、7回アウトになったとしても、残りの3回ヒットを打てば名選手となるのが野球なのだ。9イニング出場すれば、少なくとも3度は打席が回ってくる中で塁に出て、得点のチャンスの多くが失敗に終わる中で「1点」をもぎ取っていくゲームだ。それが出来なければ負ける確率は高まる。エンゼルスはスコアリング・ポジション1打数無安打という記録が示す通り、チャンスを創造できなかった。
今年のエンゼルスに期待してしまう理由
結果的に大谷の5回途中、9奪三振4安打1失点という好投をチームの勝利に結び付けられなかったのは残念だが、それでもなぜか、今年のエンゼルスに期待してしまうのは、ファンタジーベースボール愛好家が頼りにするFangraphs.comの今季予想のせいかも知れない。
キャンプを大幅に遅延させたMLB機構と選手組合の労使交渉の結果、今年からプレーオフに進出するチームの数が1リーグ5から6へと増えた。MLB機構側の目論んだ7チームにはならなかったものの、どのチームにも平等にプレーオフ、つまり2022年のメジャーリーグ王者になれる可能性が広がったわけだ。