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“プロレス大賞新人賞”SKE48荒井優希に「足りないもの」とは? 伊藤麻希が語ったリアルな評価「スター性も根性もある。でも…」 

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原壮史

原壮史Masashi Hara

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photograph byMasashi Hara

posted2022/03/27 17:04

“プロレス大賞新人賞”SKE48荒井優希に「足りないもの」とは? 伊藤麻希が語ったリアルな評価「スター性も根性もある。でも…」<Number Web> photograph by Masashi Hara

3月19日に両国国技館で行われた東京女子プロレス。SKE48の荒井優希は、伊藤麻希が持つ「インターナショナル・プリンセス王座」のベルトに挑戦した

「今の自分を思い知った」荒井優希の挑戦は続く

 19日に東京女子、20日にDDTと2日連続で開催された両国大会には、東京女子の第1章の集大成となる山下実優vs中島翔子、DDTの歴史と共に物語が紡がれてきた竹下幸之介vs遠藤哲哉を筆頭に、長野じゅりあのデビュー戦、LiLiCoの引退試合など、バラエティ豊かなカードが並んだ。伊藤vs荒井はその中でも特に注目度の高い試合の1つだったが、それは、「SKEの荒井がタイトルマッチをする」という部分が大きかった。

 デビュー前の会見で、荒井はリングに立つことの魅力を「アイドルでやってる時はいろんなメンバーがいるので、私だけを見てもらえる時間っていうのは本当に少ないと思う。リングに立つときは、みんなが見てる、っていうSKEでは体験できないことが体験できる。プロレスのリングでは、よりみんなに見られてるっていう自覚を持ってやっていきたい」としていたが、荒井が主役になればなるほど、相手にとっては倒すと美味しい存在になる。

 伊藤にとってもそうだ。多くのオーディエンスにとっての主役は荒井だったが、本当の主役になったのは伊藤だった。

 ただし、2人の戦いはこれで終わりではない。まだまだ始まったばかりだ。山下vs中島や竹下vs遠藤のような注目のされ方をするカードになっていくことだってできる。

 伊藤はそうなる日を待ち望んでいるかもしれない。「自分が歩んできた経験は宝」と言う彼女が、かつてディーノに授かった宝を荒井に分け与えたのだから。

 荒井のデビュー戦後、伊藤は「何年かかってもいいから伊藤麻希を潰しに来い。伊藤麻希は何回でもプロレスラー荒井優希を潰してやるよ」と言っていたが、今回の対戦はあれからまだ10カ月。試合を重ね「今が伊藤麻希を潰すタイミングなんじゃないかな」と自信をつけた荒井の成長は間違いなくあったが、伊藤はもっと先に行っていた。

 試合後に伊藤から差し出された手を、目を強く見て握り返した荒井は「続けていく理由ができた」「今の自分を思い知らせてくれた」とし「次は私が勝って、私から握手を求めたいと思います」と成長を誓った。

 伊藤はコメントの最後にこう言っている。

「もっともがけ、もっと苦しめ! そんで、伊藤麻希を潰しにこい!」

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