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「クボ潰しにロドリゴが戻ってこない?」 “レアルでのライバル”に削られた久保建英… 手痛い敗戦の内実〈撮影者の視点〉
posted2022/03/19 11:00
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
スペインを中心にヨーロッパ各国でフットボールの撮影をする日本人フォトグラファー中島大介氏。久保建英が保有元のレアル・マドリーと戦った一戦を、現場の空気を臨場感たっぷりにお届けする(外部サイトでご覧の方は関連記事などの「新着写真」からプレー写真をご覧になれます)。
保有元レアル相手にインパクトを残したい一戦だった
3月14日、リーガ28節、RCDマジョルカvs.レアル・マドリー戦の撮影に向かいました。マジョルカは、ここまでリーガ4連敗と降格圏が近づいてきた状況。現在首位のマドリー相手ですが、なんとか連敗を止めたいところ。
また、久保にとっては自身の保有元クラブであり、その白いユニホームを纏うためにも印象に残るプレーで実力を示したい試合でした。
対するマドリーは、週中にCLでの対PSG戦という大一番をこなしたところ、なおかつ、次節にはクラシコが控える中での一戦でした。
21時キックオフとなったこの試合、会場へ向かうタクシーは渋滞に巻き込まれました。
“マドリーやバルサの試合がある時はいつも渋滞になっちゃうんだよ”と話す運転手は、“バスケが好きだからサッカーには興味が無いんだよ”とのことでしたが、“それでもTAKEって日本人選手がいることは、この町の人は知ってるよ”と話してくれました。
会場入りすると、いつも以上に対戦相手のマドリーの選手に向けたメッセージが目につきました。また、先発出場となった久保がアップの際には、コーチが久保に直接入念な指示を出している姿を撮影しました。
この試合、久保は通常とは違う左サイドでの出場となりました。アップ時のペアを、右サイドバックのマフェオではなく、左サイドバックのオリバンと組んだことからも予想できましたが、相手の先発メンバーを確認した上で、さらに細かい指示があったものだと思われます。
マドリーのメンバーにカメラを向けると、直近のCLの一戦で大活躍だったモドリッチが控えに回るなど、連戦でのローテーションが見られましたが、ベンゼマ、ビニシウスなど豪華なメンバーに変わりはありませんでした。
ロドリゴの強烈な寄せにベンゼマが駆け寄り
マドリーボールで試合が始まると――開始早々、久保がベンゼマにプレスをかけ、ファウルとなったもののバスケスへもプレスをかけるなど、この試合へかける意気込みが伝わってきます。