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野球出身ならではの「地獄のノック」も… 愛弟子が明かす尾崎将司“ジャンボ流トレーニング”のウラ側「階段の上り下りだけで激痛が…」
text by
金子柱憲Yoshinori Kaneko
photograph bySports Graphic Number
posted2022/03/14 17:00
世界プロツアー史上最多となる113勝の記録を持つ尾崎将司。現在は「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」の指導者として辣腕を振るう
つまり、筋肉や体の動きをいかに大きな力に変えるかを考える研究。ジャンボ軍団のトレーニングは、常にこの「運動力学」に基づいています。細かい筋肉よりも大きい筋肉を使うことが、スイングには大切なのです。
当時の冬季キャンプの主なスケジュールは、
10:00~11:00 ジョギング、動き作り、ダッシュ、持久走など
11:00~12:00 自主トレ(筋トレ・ストレッチなど)
12:00~13:00 昼食&休憩
13:30~15:00 ミニクラブなどスイング系トレーニング
15:00~17:00 ハゴミントン
17:00~18:00 ノック
※4勤1休×1か月
基礎トレーニング終了。
1週間ほど間をおき、ラウンド合宿約10日間。
全日程終了。
合同トレーニングと言っても、個々の力を向上することが目的です。これはジャンボでも一緒です。合宿中、ジャンボが手取り足取り教えるわけではありません。来るシーズンに向け、個々が「体技心」を磨くことに、一心不乱に全力で取り組んでいました。
言うまでもなくトレーニング中も皆、競争心にあふれていました。そのため言い争いもよくありました。精神的にも結構ギリギリのところだったからでしょう。正直辛いと思ったことはよくありましたが、それ以上の充実感があったのは確かです。
達成したい目標がある限り、しんどい時ほど、なぜか「なにクソ根性」が出るものです。「怒り」と「やる気」は紙一重なのです。
ジャンボのトレーニングは、常に進化しようとするため、新たなトレーニングが毎年付け加えられています。ジャンボのゴルフに対する真摯な取り組み方と情熱を、今のジュニアたちが理解して自然に受け継がれていくことが、ジャンボの思いなのかもしれません。
ジャンボの教えは永遠に続くはずです。<後編へ続く>
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。