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野球出身ならではの「地獄のノック」も… 愛弟子が明かす尾崎将司“ジャンボ流トレーニング”のウラ側「階段の上り下りだけで激痛が…」 

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金子柱憲

金子柱憲Yoshinori Kaneko

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posted2022/03/14 17:00

野球出身ならではの「地獄のノック」も… 愛弟子が明かす尾崎将司“ジャンボ流トレーニング”のウラ側「階段の上り下りだけで激痛が…」<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

世界プロツアー史上最多となる113勝の記録を持つ尾崎将司。現在は「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」の指導者として辣腕を振るう

 次の日は、臀部やハムストリング(太腿の裏側)が痛くて、階段の上り下りや便座に座るだけで激痛が走るほど強烈なものでした。しかし、トレーニング合宿終盤には、痛みも消え、自分の体が強くなったことを実感したものです。

 その後も、ゴムチューブやスイングによる体幹トレーニングなども徐々に取り入れられ、少しずつトレーニング内容は進化してきました。現在の、ジュニアアカデミーの子供たちにも、もちろん我々の時代からのトレーニングが受け継がれています。しかし、それはまったく同じものではなく、長年にわたりジャンボが少しずつ進化させてきたものなのです。

 それは最先端のスイングトレーニングと言っても過言ではありません。なぜならば、このトレーニングによってジャンボは数々の勝利を収めましたし、ともに練習に励んだジャンボ軍団の選手たちにも多くの勝利を与えたからです。

今でも変わらないジャンボの教え

「今のクラブは、強く振れば飛ぶけど、本当に振れる体力、体の芯の強さ、スイングバランスが大事。ゴルフはコントロールゲーム。ドラコン選手じゃないんだから」と、ジャンボは今の子供たちに、警鐘を鳴らしています。

 それゆえにジュニアのセレクションでも「できるだけ体があって、運動能力のある選手」を選考基準の一つにしています。まず下地があり、その上に日頃の努力によって戦える体を作る。それがジャンボ軍団の、進化の歴史の一面と言えるかもしれません。

 引き継がれているトレーニングの中で「ハゴミントン」は、私が現役の頃からほとんど形を変えずに続いています。このトレーニングは、(1)勝ち負けにこだわる、(2)面の使い方を覚える、(3)瞬時の判断力を養う。この3つが主な目的です。これは、ゴルフにとても繋がるものです。楽しいゲームの中にもゴルフ競技に活かせることが盛り込まれています。

 ジャンボは、日常的に「運動力学」という言葉を発します。「運動力学」とは「力」に着目した研究です。ヒトが走っている時、ヒトは筋肉で力を発揮します。また、地面を押せば、地面からの反力が発生して、その力を受けて体が前に進みます。そして、走っていれば当然風の影響を受けます。

【次ページ】 「ジャンボ軍団」冬季キャンプの時間割を公開

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