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中国選手のメダル確定に沸く会場で…“金メダル候補”新濱立也ら困惑のフライング判定、8位村上は「少し長く、待たされる感じ」
posted2022/02/13 17:03
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
JIJI PRESS
平昌五輪からの4年間、日本の男子スプリント陣を牽引した男が、不可解なフライング判定に泣いた。北京五輪スピードスケート男子500mが12日に行われ、この種目の日本記録保持者であり、金メダル候補の新濱立也(高崎健康福祉大職員)はスタート直後にバランスを崩すミスがあり、まさかの20位に終わった。
「(スタート直後に)右足を氷に2回くらい刺した。そこを修正しきれず、100メートルをしっかり通過できなかった。自分でも何があったか理解できない」
2度目のスタートでバランスを崩し…
スタートはフライングがあってのやり直しだった。最終15組。新濱は昨季世界王者のローラン・デュブルイユ(カナダ)とスタートラインについたが、1度目のスタートでデュブルイユがフライングを取られた。
気を取り直して臨んだ2度目のスタート。しかし、新濱はスタート直後にバランスを崩してしまった。通常ならば9秒台半ばで入る100メートルの通過タイムはまさかの10秒11。30人中28位のタイムでは加速も乏しく、35秒12でフィニッシュ。電光掲示板はまさかの20位という結果を映し出していた。
レース前に高(中国)のメダル確定、会場の雰囲気は?
新濱らが滑る前、会場は第7組で五輪記録を0秒09更新する34秒32を出し、首位に立っていた平昌五輪銅メダリスト・高亭宇(中国)のメダル確定を受け、大いに沸いていた。開会式で旗手を務めた「五輪ホスト国の顔」は、男子スピードスケートで初の金メダル候補として期待され、招待客の数はいつも以上に多かった。