こぼん　もう、（漫才を）やめようと思いましたからね。マジで。でも、子どもにまでテレビに出てもらって、なんやかんや言うてもらって、もう、やめますわって言えない状況じゃんっていうのはありましたよ。

巨人　言うたら、みんな周りの作戦にはめられましたね。うまいこと。

おぼん　いや、おれも乗ったんや。1週間前やで。（テレビのスタッフに）「こぼんさんの娘さんの結婚式があるので、出てもらえますか」って言われたの。初めて聞いたわ。そんなん、普通、何カ月も前に招待状をもらって、そこで参加するかどうかの返事を出すもんやろ。だから、スタッフに聞いたんよ。テレビ的なもんか？ それとも本当のもんかって。はっきりせいって言うたら、「テレビ的です」って。ほんなら、出るって言うた。

こぼん　あそこで初めて式をあげたような感じになってますけど、結婚式はすでに終えていたんです。和装で。だから、あれは、いうたら披露宴ですね。コロナで披露宴はできていなかったので。

おぼん　そもそもがテレビ的な舞台やったんですよ。

©Shigeki Yamamoto

巨人　でも、やってよかったやないですか。

おぼん　反響は大きかったからな。番組を観てた人に「兄弟喧嘩してたけど、お兄さんと仲直りしたいです」とか、「上司とケンカをして、ここ2、3年、口を利いてなかったのですが、人間は折れるところは折れなきゃいけないと思いました」とか言われて。そういうのんは、よかったと思ったな。

阪神　お兄さんのところは、ダウンタウンのこういう番組がなかったら、ひょっとしたら解散してたかもわからへん。でも、そういうタイミングで、こんな仲悪いねんでって話題になって、仲直りさそういう機運が盛り上がって。しかも、仕事も増えた。それはコンビの持った縁と運ですわ。

巨人　おまえ、プロデューサーか。偉そうに。

こぼん　いやいや、そういうの、ありますよ。

おぼん　おれらって、話題になってなんぼの商売やん。今、歩いててさ、高校生とかに「あっ、握手してください」って。そんなん、今までなかったやん。

阪神　そうです、そうです。ほんまは、うわべだけ仲直りしたんかもしれませんけど。

巨人　おい、おい。この対談をきっかけに、また、仲悪うなったらどうすんねん。お兄さん、すんません、冗談です。でも、ほんまのところ、どうなんです？

おぼん　雨降って地ぃ固まるっていうけどな、固まらんで。ははははははは。

＜#3に続く＞