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モーグル堀島行真のスゴさは藤井聡太竜王と共通? 14歳から知る元日本代表・伊藤みきが「腰が低くて将棋好き」と語る素顔 

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photograph byNaoya Sanuki/JMPA,Hiroshi Kamaya

posted2022/02/08 17:01

モーグル堀島行真のスゴさは藤井聡太竜王と共通? 14歳から知る元日本代表・伊藤みきが「腰が低くて将棋好き」と語る素顔<Number Web> photograph by Naoya Sanuki/JMPA,Hiroshi Kamaya

素晴らしい滑りを見せた堀島行真。伊藤さんいわく、将棋の藤井聡太竜王と通ずるものがあるという

――もともとエアに定評があった堀島選手ですが、この4年間は「ターン」を強化するためにさまざまな競技を練習に取り入れたと伺いました。高い身体能力が必要なパルクール(※走る・跳ぶ・登るといった動作を軸に、身体機能の限界に挑戦するエクストリームスポーツ)は達人級の腕前だったとか。

伊藤 私も現役時代にバレエを取り入れたことがありますし、確かにモーグルは他競技からヒントをもらうケースが多いかもしれません。

 ただ、堀島選手の場合は「練習しました」「取り入れました」という次元ではないというか……(笑)。五輪前に堀島選手のお姉さんから動画を見せてもらったのですが、体重移動の感覚をつかむために練習に取り入れていたというフィギュアスケートでは、側転したり、ジャンプを跳んだり、片足上げてスケーティングしたり……最終的にはショートプログラムの振り付けをマスターして滑っていたようです。取り組む姿勢が本当にストイックですよね。

開会式で見せたバク転にもスゴさが見える

――それはすごいですね。開会式で見せたバク転にも驚かされました。

伊藤 モーグルはスキーの技術だけでなく、ジャンプ力とスピードの両方が求められる競技ですので、身体能力が高い選手が多い。堀島選手はその中でもずば抜けていると思います。

 エアがとにかく上手な選手ですが、平昌大会以降は得点の6割以上を占めるターンを改善してきたように感じました。自分の得意とするエアに頼らず、様々な競技を練習に取り入れて、外側から競技を見ることで、さらにモーグル競技を理解できたことで、競技力が上がったのかなと感じました。

――堀島選手の存在を知ったのはいつ頃でしょうか?

伊藤 ナショナルチームで一緒だったので、堀島選手のことは14歳ぐらいの頃から知っています。とにかく真面目な子で、昔から先輩に可愛がられるような存在でしたね。「エアがすごい子」と評判が知れ渡るほど技術力は高かったですが、最初の頃は荒削りな部分もあって、試合で勝つためには“まとめる力”が足りないなんて言われていた時期もありました。

 それを自分で意識していたからか、勝てるようになるまではコーチの目を見て、自分が納得するまでずっと話を聞いていた姿を覚えています。ここ最近は、自分自身で考え、本当に大切な時だけ助言を求めていたような印象があります。

――インタビューでの謙虚な姿勢がSNSでも話題に。競技で見せる「迫力」とはまた違った印象を受けました。

伊藤 本当にあの通りで、物腰が柔らかい性格です。しっかりと周囲の助言に耳を傾けながら、自信をつけ、そして自分の力で殻を破っていく。守破離というか、本当に1つずつ、自分の力でステップを上げていったように感じました。

「堀島選手は将棋好き」ってホントですか?

――以前、伊藤さんにお話を伺った際、「堀島選手は将棋好き」とおっしゃっていましたよね。

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