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ラグビーリーグワンの勝ち点問題を考える…試合中止になると、なぜ「5-0」と大差がつくの?《プレーオフ、入替戦に懸念も》

posted2022/02/04 17:01

 
ラグビーリーグワンの勝ち点問題を考える…試合中止になると、なぜ「5-0」と大差がつくの?《プレーオフ、入替戦に懸念も》<Number Web> photograph by Naoki Nishimura/AFLO SPORT

第4節で逆転トライを上げた埼玉PR堀江翔太(36)。チームは第1節と2節が中止になりながらも、2連勝と“王者”の強さを見せつけている

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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Naoki Nishimura/AFLO SPORT

 リーグワンがすごい。

 第4節、1月29日に神戸ユニバで行われた神戸スティーラーズvs埼玉ワイルドナイツは、残り15分で15点リードされていた埼玉が猛反撃。ラストプレーでHO堀江翔太のトライで埼玉が劇的な逆転勝ち。翌30日には秩父宮で東京サンゴリアスがブラックラムズ東京に大苦戦したが、終了直前、途中出場のPR祝原涼介がこの試合で大活躍したラムズ司令塔SOアイザック・ルーカスのキックをチャージしてそのままボールを掴み逆転トライ!

 トップリーグラストシーズンとなった昨季のファイナルを戦った2強がギリギリまで追い詰められ、しかし最後に紙一重で逆転勝ちするというスリリングな展開が連続した。

 この2試合に限らず、リーグワンの試合は激戦が続いている。

 第3節と第4節に行われたディビジョン1の7試合のうち、過半数の4試合は10点差以内の決着だった。世界トップ級の選手と日本のトップ選手がひしめき、鍛え上げた肉体がぶつかりあう迫力と、高いレベルの個人技、反復練習と高度なコミュニケーションによる華麗なアタック、堅牢なディフェンス。息つく暇のない、目を離す隙のない攻防が演じられている。

 その一方で、モヤモヤ感もつきまとう。

相次ぐ中止に「申し訳ありません」

 リーグワンでは開幕からコロナ感染者が見つかるチームが続出。記念のセレモニーが行われるはずだった1月7日の開幕試合が、埼玉にコロナ陽性者が確認されたことで中止されたのを皮切りに、第1節で2試合、第2節も2試合、第3節に至っては6試合中4試合が中止となった。第4節も1試合が中止された。

 前夜遅くに中止が決定したケースも2回。試合当日になるまで、その日の試合が行われるかどうか誰にも分からない。現在の感染状況を考えれば無理もないことなのだが、中止が発表されるたび、プレスリリースやチームのホームページ、SNSアカウントに「多くの皆様にご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません」と謝罪の言葉が繰り返される。

 謝らなくていいよ、感染することは悪くないよ……そう思ってしまうのだが、そこへ追い打ちをかけるのが、リーグの勝点に関する裁定だ。ここまでは1部から3部まで中止されたすべての試合で、中止の原因を作らなかった=感染者を出さなかった側に勝点5、原因を作った側=感染者を出した側は勝点ゼロとされた。

【次ページ】 勝点「5-0」リーグワンの見解

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