Number ExBACK NUMBER

「漫才の1分半はかなり大きい」あのキングオブコント王者はM-1をどう見た?「ネタ時間4分なのに」ハライチが1分半オーバーで物議の件は? 

text by

中村計

中村計Kei Nakamura

PROFILE

photograph byM-1グランプリ事務局

posted2022/02/06 17:02

「漫才の1分半はかなり大きい」あのキングオブコント王者はM-1をどう見た?「ネタ時間4分なのに」ハライチが1分半オーバーで物議の件は?<Number Web> photograph by M-1グランプリ事務局

M-1ラストイヤーだったハライチ(結成15年)。敗者復活戦を見事に勝ち上がった

う大 ムチャクチャ荒れると思っていたんです。ただ、その台風の目になると思っていたモグライダーとランジャタイが、1番、2番になってしまった。こう言ったらなんですが、ちょっともったいない気がしましたね。トップのモグライダーは、美川(憲一)さんに気の毒な思いをさせてはいけないという謎の使命感がよかったなぁ。もう、あれだけでも笑ってられる。2番手のランジャタイは、今、いちばん乗ってるときなんじゃないかな。ハチャメチャ系のコンビですけど、お客さんの後押しが半端じゃないでしょう。僕も2013年にキングオブコントで優勝したときがそうだったけど、力以上の笑いが返ってくる感じがあった。実際のパンチ以上に相手が効いてるというか。むしろ今のかもめんたるはもっと強くなっているのに、あんまりパンチが効かないんだよな……。なんでだろ。

 ランジャタイは決勝当日は、そこまでハネなかったという印象ですね。個人的な好みを言うと「伏線回収」みたいなことは無視して、もっとわけのわからない世界に連れていって欲しかったなというのはあります。

――3番手のゆにばーすはいかがでしたか。予選から評判が高かったのですが、6位に終わってしまいました。

う大 彼らのネタは4分という制限の中で、もう行きつくところまで行ってると思うんですよね。はらちゃんの使い方も、もう、あれ以上はないんじゃないかなっていうぐらいのレベルで。だから、これから上積みするとしたら、川瀬名人の演じ方なのかなと思いましたね。怒り方のバリエーションをもっと増やすとか。そうすれば、もっと説得力が出てくると思います。

ハライチの“1分半オーバー”はどう見ました?

――4番クジは敗者復活枠でした。う大さんは、カベポスター、マユリカ、さや香を推していましたが、突破したのはハライチでした。

う大 しかも、ハライチは敗者復活戦のネタと、決勝のネタが違ったんですよね。あれにも驚かされました。決勝は、冷静キャラの岩井(勇気)さんが子どものようにブチ切れるという、やる方としては、ものすごく怖いネタでしたよね。保険がないですから。あそこでスベったら、為す術がない。ただ、やっぱり、ハライチさんは澤部(佑)さんが上手ですよね。岩井さんのリアクションに対して、足し過ぎず、引き過ぎず、ちょうどいい感じで言葉を挟んであげてる。なんか、ホッとするというか、笑っちゃうじゃないですか。あの緩い感じで笑いを取るのって、すごく難しいんですよ。

――ハライチのネタの時間が約1分半オーバーしていましたが、このあたりはどう思われましたか?

【次ページ】 ハライチの“1分半オーバー”はどう見ました?

BACK 1 2 3 NEXT
#かもめんたる
#岩崎う大
#ロングコートダディ
#モグライダー
#ランジャタイ
#ゆにばーす
#ハライチ
#真空ジェシカ
#もも
#松本人志
#ダウンタウン
#オール巨人

他競技の前後の記事

ページトップ