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《62歳に》“日本を勝たせた鬼コーチ”エディー・ジョーンズが「最高のコーチング」をアップデートし続ける理由とは? 

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posted2022/01/30 11:01

《62歳に》“日本を勝たせた鬼コーチ”エディー・ジョーンズが「最高のコーチング」をアップデートし続ける理由とは?<Number Web> photograph by REUTERS/AFLO

イングランド代表HCとして、2023年W杯に向けた強化の真っ最中にいるエディー・ジョーンズ

<名言4>
60代はコーチにとって最高の時間になると思っています
(エディー・ジョーンズ/NumberWeb 2021年4月23日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/847845

◇解説◇

 2019年W杯の雪辱を果たすため、イングランド代表の強化にあたるエディー・ジョーンズ。62歳を迎える今でも、自身の指導者としての伸びしろを信じているようだ。

 それを感じさせたのは、「なぜ対人スキルを重視するか」という話題を投げかけた時である。

「私の感覚では、勝敗を決める要素の80%は戦術面での準備です。しかし、残りの20%をヒューマンスキル、対人関係の要素が占めます。人間を理解しようと努めない限り、勝利は遠のくでしょうね」

「逆説的ですが、年齢を重ねれば重ねるほど、自分が知っていることがいかに少ないかということに気づかされます。謙虚であれば、より強い好奇心が芽生え、いろいろな情報を吸収したくなってくるのです」

 勝利への探求心の裏には、貪欲に知識を吸収しようとする謙虚な姿勢が窺える。経験則だけに縛られず、常に良質な情報を取捨選択し、アップデートを重ねて結果に結びつけてきた。だから、エディーは知識の積み重ねこそが最良のコーチングに繋がることを疑わない。

「おそらく、60代はコーチにとって最高の時間になると思っています。様々な知識を得て、対人スキル、そして経済的にも不安が少なくなって、純粋にコーチングを楽しめる年齢に差し掛かりました。NFLではニューイングランド・ペイトリオッツのビル・ベリチックが69歳で素晴らしいコーチング、マネージメントを見せています。私は、これから最高のコーチングを提供できる準備が出来ています」

 我々もまだエディー・ジョーンズから学ぶことは多そうだ。

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