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久保建英“オレが蹴る”FK弾→手荒い祝福に「い、痛いんですけど」 カメラマンが至近距離でとらえた一撃と、ファンから“感謝の大拍手”
posted2022/01/19 11:00
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
1月15日、国王杯(Copa del Rey)ベスト16ラウンド、マジョルカvsエスパニョール戦撮影のため、マジョルカ島を訪れました。試合開始は16時、風も無く穏やかなスタジアム上空をカモメがゆったりと旋回していました。
エスパニョールの本拠地バルセロナからのフライトは50分ほどの距離ということもあり、スタジアムの一角にはバルセロナから乗り込んだと思われるエスパニョールファンの姿も見られました。
この日の見どころとしては、リーガでの対レバンテ戦で戦線復帰したものの、万全の状態ではないまま90分フル出場した久保の状態でした。
リーガよりプライオリティーが低くなるカップ戦ということで、本来ならローテーションも想定されましたが、チーム状況もあってか久保は先発出場となりました。
前節招集外だったイ・ガンインはベンチスタートでした。またエスパニョールには中国代表のCFウー・レイがいますが、同じくサブスタートでした。
ちなみに……この試合の2、3日前にはバルセロナ市内のカフェでウー・レイ選手を見かけましたが、中国人の若い男女に写真やサインを求められていて、人気の高さを感じられました。
ホイッスル直前、集中を高める姿
ドラムの音によって高められた雰囲気の中、両チームが入場してきます。コロナ対策のため、各チームごとの入場となりました。久保はチームフォト撮影後、お馴染みの水分補給を行い、少し遅れてチームの円陣に向かっていきます。
そして、ホイッスルが吹かれるまでのわずかな空白の時間には集中を高めるような姿を撮影できました。
お互い2部からの昇格組同士とチーム力が拮抗する中、チームの主導権を探り合う展開でスタート。中盤右に入った久保は、エスパニョールの攻撃の要ダルデルや左サイドバックにプレスをかけていきました。また攻撃時には、カットインして中に切り込んだり、逆サイドまで顔を出して攻撃に絡んでいく場面も。
序盤に2度ほど、久保がワンタッチで出したパスがチャンスを作りましたが、レアンドロ・カブレラを中心としたエスパニョールDFもボールを跳ね返していきました。
前半17分、マジョルカ陣内で久保にボールが入ったところで飛び込んできた左サイドバックのペドロサをワンタッチでいなしてかわすと、ペドロサはファールで止めるしかできず、早くもイエローカードが出ます。序盤から続いた久保と、久保に対面するペドロサとの陣地の取り合いでしたが、この試合での力関係がはっきりした瞬間でした。
久保へのファールを見た直後には、エスパニョール監督ビセンテ・モレノが激しくスタッフと話し合う姿を撮影しました。久保のマジョルカ1年目当時の監督であっただけに、このままでは危ないと感じたのではないでしょうか。