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「大相撲という“箱推し”なんです」「千秋楽は普通に泣いてしまう」山根千佳さんの角界愛がとてつもなく深い《インタビュー》
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byIchisei Hiramatsu
posted2022/01/16 17:00
相撲について熱量高く語ってくれた山根千佳さん
山根 はい。身体のハリやツヤなどを見て「今場所はやってくれそう!」と感じた力士や、横綱・大関昇進がかかっている方、もっと言えば場所中に誕生日があるという観点で決めることもあります(笑)。すべての部分で楽しめるポイントを探したいなと思っているんです。
――素朴な疑問ですが、山根さんは力士のどこに魅力を感じているんですか?
山根 肉体の美しさと、それを武器にして戦うところに一番の魅力を感じています。例えば他の競技だと、ヘルメットをかぶったりグローブをつけるなどしますよね。だけど相撲は肉体同士がバチン! とぶつかり合っていく。シンプルですが、凄いと感じませんか? それを15日間続けて命懸けで戦っているわけで……千秋楽とか、普通に泣いてしまうんです。
身体を大きく、強くしていく努力に惹かれる
――本場所を現地で観たことがあるんですが、たしかにお相撲さんって想像以上にガッチリとして見えました。
山根 そうなんです。一般人と比べて、もともとの体がすごく大きいですからね。そして映像を通すと丸みを帯びて見えがちなのですが、線が細かった人も頑張って自分の体をどんどん大きく、強くしていく。「食べるのも稽古」という言葉がありますが、そういった努力の積み重ねを経てあの身体に仕上げているわけです。それこそ白鵬関も入門時は確か60キロ台でほっそりされていたのに、あれほどまでの大横綱になったわけですから。
あとは大相撲を取り巻く雰囲気が華やかなのも、魅力でしょうか。実際に観に行った時の迫力はもちろん、会場に入ると何か異世界にいるような感覚になるんですよね。
――では、相撲観戦の魅力についても聞かせてもらえればと。
山根 それについても聞いてくれますか! ファンとしてまだまだ話したいことはありますので、出来る限り伝わるように空気感をお話しします!<第2回に続く>
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