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朝日杯を勝った名馬バブルガムフェローの運命を変えた“驚きの選択”とは?「当時の常識」を覆した“3歳で天皇賞・秋制覇”の偉業
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph byTomohiko Hayashi
posted2021/12/18 06:01
1996年の毎日王冠。3着に入り、次戦天皇賞・秋では見事勝利を飾った
ちなみにこの時、ブリーダーズカップクラシック(GI)に挑戦したタイキブリザードは13頭立てのシンガリ13着に大敗。うちひしがれて帰国の飛行機に搭乗した藤沢調教師だったが、機内で “天皇賞はバブルガムフェローが優勝” というニュースが流されると思わず視線を上げたと言い、その時の心境を次のように続けた。
「周囲を見回しながら『これ、私の馬です!!』と言いたい気分になりました」
グランアレグリアが迎える引退式
さて、その後だが、3年前の2018年には藤沢厩舎のグランアレグリアが牝馬でありながら朝日杯フューチュリティS(GI)に果敢に挑戦した。
結果は3着に惜敗したが、同馬は古馬になってからマイルチャンピオンシップ(GI)連覇や安田記念(GI)、スプリンターズS(GI)などを次々と優勝。牡馬相手でもヒケをとらないどころかむしろ受けて立つほどの馬である事を証明。伯楽の進路取りが無謀だったわけではない事を証してみせた。
さて、そんなグランアレグリアが18日の土曜日、中山競馬場で引退式を行う。翌日の2歳GI・朝日杯フューチュリティS共々、注目しよう。