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《流行語のウラ側》『真夏の大冒険』フジテレビ倉田大誠アナ39歳が明かす「じつは『13歳の冒険がはじまります』と言う予定でした」

posted2021/12/02 11:06

 
《流行語のウラ側》『真夏の大冒険』フジテレビ倉田大誠アナ39歳が明かす「じつは『13歳の冒険がはじまります』と言う予定でした」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

東京五輪でスケボー・ストリートを実況したフジテレビ倉田大誠アナウンサー。「13歳、真夏の大冒険」が流行語にノミネートされた

text by

鼠入昌史

鼠入昌史Masashi Soiri

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Yuki Suenaga

 12月1日に発表された、2021年の新語・流行語大賞。ノミネート語の中でとりわけ目を引いたのは、“スケボー”だった。「ゴン攻め/ビッタビタ」「13歳、真夏の大冒険」。この2つの言葉は、いずれも東京オリンピックの新競技、スケートボード・ストリートの中継の中で飛び出した。「ゴン攻め/ビッタビタ」は解説の瀬尻稜さん(24歳)、そして「13歳、真夏の大冒険」は瀬尻さんとコンビを組んで実況を担当した倉田大誠フジテレビアナウンサー(39歳)の言葉だ。

 倉田アナは2004年にフジテレビに入社し、これまでバレーボールや競馬などのスポーツ実況を担当、2021年3月からは情報番組「めざまし8」にも情報キャスターとして出演している。平日は「めざまし8」、週末は競馬実況。そんな忙しい日々の中で、東京オリンピックで初めて正式競技に採用されたスケートボード・ストリートの実況を担う――。これまでテレビで放送されたこともほとんどない新競技の実況を務めるにあたって、どのように準備をして臨んだのだろうか。(全2回の1回目/後編へ続く)。

「スケボーは見たことがなかった」

――オリンピックでスケボーの実況を担当することが決まったのはいつだったのでしょうか。

倉田 今年の3月なんです。スケボーの競技自体、見たことがなかったですし(笑)、もちろんほかのアナウンサーもスケボーの実況経験はなく……。そもそも日本でスケボーの国際大会が行われたこと自体があまりなくて、海外の世界選手権やツアー、ストリートリーグの動画サイトを見て勉強するというところからスタートしました。まずは技を覚えるのですが、オーリーとかノーリー、キックフリップとヒールフリップ、そのあたりまではわかったんです。でも、オリンピックに出場するトップ選手はいくつも技を組み合わせるんです。自分だけで調べても技の名前もよくわからなかったですね。

――そこで解説の瀬尻さんに聞いたり?

倉田 瀬尻さんに動画を確認してもらい「これはこういう技ですよ」と教えてもらうやり取りを何度もしました。瀬尻さんに技がいくつあるのかを聞いたら、「無限っすね」って(笑)。複数の組み合わせを考えていくと、本当に100近くあるみたいなんです。それがスケボーのおもしろいところでもあるのですが、視聴者も初めて見る方ばかりですから、どういうふうに伝えていけばいいのだろうというのが大きな壁でした。

「どうっすか、オレ?」瀬尻さんの第一印象は…

――技の名前を言えたとしても、視聴者に伝わらないと意味がない。

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